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熱田の名所・史跡散歩(その3):白鳥公園~宮の渡し

4月30日(木)

白鳥公園~宮の渡し

白鳥公園

平成元年、名古屋市制百周年を記念して「世界デザイン博覧会」が開催された。
その時かつては貯木場であった場所が埋め立てられてデザイン博の会場となった。
現在はその跡地が「白鳥公園」となり、公園内には、名古屋国際会議場、白鳥庭園、名古屋学院大学などが整備されている。
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白鳥公園は、小生の家から歩いて10分程度で行くことが出来る散歩コースとなっている。
公園の北端には、世界デザイン博の時に建てられた特徴的な建物である「名古屋国際会議場」がある。
国際会議場の建物は、「白鳥(しろとり)」の地にちなみ、白鳥(はくちょう)が翼を広げたデザインとなっている。
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下にはレオナルドダビンチが途中で断念したといわれる「スフォルツァの騎馬像」の大きなレプリカ像がある。
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国際会議場前の広場には、デザイン博の時に植えられたアコウの大木が今でも残っている。
樹齢約180年、樹高約10m、幹回り約5mの大きな木である。
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国際会議場西側の道路はヒトツバタゴ(通称:なんじゃもんじゃ)の並木道になっており、毎年5月の連休のころには真っ白な花がつき、まるで雪が降ったように見える。
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東側にはプロムナードコースと呼ばれる堀川沿いの道が整備されている。
桜の季節には大勢の人で賑わうが、今年は新型コロナウィルスによる「非常事態宣言」で人影も少ない。
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白鳥公園中ほどにはキリスト教系の「名古屋学院大学」のキャンパスがあり、チャペルの建物もある。
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名古屋学院大学の横には、冬には水鳥が遊ぶ「大夫堀」といわれる池が残されている。
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白鳥公園一帯は、デザイン博が開催されるまでは市内一の「白鳥貯木場」であった。
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小生がまだ小学生だったころには貯木場には蛍が飛び交い、子供たちの絶好の遊び場であった。
「大夫堀」の名前の由来は、名古屋城築城にあたり、総奉行となって堀川を掘削した福島左衛門太夫正則に拠っている。
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公園のいちばん南には池泉回遊式庭園である「白鳥庭園」がある。
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(コロナウィルス感染防止のため、現在は閉園中である)

御嶽山から木曽川が伊勢湾に流れ下る風景をモチーフとして、四季折々の風景が楽しめる市民憩いの庭園である。
秋にはライトアップもされ、庭内の木々に雪吊りが施され、紅葉風景なども楽しめる。
また、冬の降雪の後には雪吊りの上に雪が積もり、あたかも北陸金沢の兼六園のような景色になり、多くのカメラマンで賑わう。
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庭園横の堀川には、対岸にある白鳥御陵へ渡るアーチ形が美しい「御陵橋」が掛けられている。
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プロムナードコースをさらに南下し、国道一号線に架かる白鳥橋をくぐると、計測機器メーカー「愛知時計電機」のすぐ横に、昭和20年6月9日に大被害を被った名古屋大空襲の一つである「熱田空襲」の跡が残されている。
この時の空襲では、愛知時計電機や愛知航空機工場などの軍需工場で働いていた従業員や動員学徒、また近隣の住民など約2000人が死亡したということである。
また、この時の空襲で近くの熱田神宮の社殿も消失した。
今でも残るコンクリート護岸には、爆撃の跡が残されている。
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宮の渡し公園

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堀川右岸をさらに南下し、大瀬子橋を渡った堀川と新堀川が合流するあたりには、かつての東海道五十三次41番目の「宮」の宿があった。
旧東海道は、宮の宿からは海路となり「七里の渡し」からは船で桑名宿へ渡った。
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現在は常夜灯や時の鐘が復元整備され「宮の渡し公園」となっている。
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毎年6月5日に開催される「熱田まつり(尚武祭)」には、かつてこの辺りの川上には「まきわら船」がたくさん出て賑わったが、現在ではこの公園と熱田神宮境内に飾られるのみとなった。
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堀川は、名古屋城築城の時、石垣の石などの資材を運ぶために、徳川家康に命じられて福島正則が中心となって掘削した川である。
熱田台地の西側を、名古屋城から宮の渡しまでほぼ南北に流れ、宮の渡しで新堀川と合流している。
途中には、中川運河との合流点にある「松重閘門」などが現在でも残されている。
松重閘門
(名古屋市HPより)

名古屋城から堀川に沿って歩いてみるのも名古屋再発見にはお勧めのコースである。

山遊人

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