2012.08/21 [Tue]
大雪渓を登り白馬三山から不帰嶮縦走
8月19日(日)~20日(月)

山仲間と二人、北アルプスの白馬三山から不帰嶮を縦走する1泊2日の山行に出かける。


8月19日(日)
天気が悪く延期していた山行だったが、やっと晴天が期待できそうなので実施する。
白馬は学生の時以来である。
朝1時に集合し、中央道豊科ICで降り、R158線を走って、午前4時半過ぎ白馬に着き、八方第2駐車場に駐車して、タクシーで猿倉まで上がる。
準備をして5:10白馬尻に向けて出発する。

途中の林道からは朝日が白馬の峰々に当たり赤く焼けてきれいに見える。

林道終点から登山道に入り、6:00白馬尻の小屋に到着する。

小屋前の広場はすでにツアーの登山者などで賑わっている。
軽い朝食を食べて休憩をした後、しばらく林間の道を歩き、6:45大雪渓の取っ付きに出る。
今年は雪が多かったということで、まだ雪渓には雪が結構残っている。
軽アイゼンを着けて雪渓歩きが始まる。

50分ほどの雪渓歩きで岩場に出る。
下を振り返ると雪渓上にはすでに多くの登山者の列が続いている。

そこからは雪渓横のきつい勾配になった道を行き、岩室跡を通り、8時前に葱平に着く。

この辺りはまだお花畑がきれいである。

9時過ぎ小さな避難小屋を過ぎると、稜線上に白馬山荘が小さく見えてくる。

このあたりのお花畑は色とりどりのお花がゆく夏を惜しむかのように咲き乱れている。


5時間近くかかって10:00やっと稜線直下に建つ村営頂上小屋前に出る。
このころより雪渓からガスが段々と上がり、杓子岳方面にもガスがかかり始める。

稜線まで出て、荷物を置いて空身で白馬山頂を目指す。
途中の白馬山荘を経て、10:50大勢の登山者で賑わう白馬岳山頂に立つ。

残念ながらガスがかかり、展望はほとんどきかない。
少し休憩した後、ザックを置いたところまで戻り、縦走路を南に杓子岳を目指す。
途中見下ろす小屋裏のテント場にはまだあまりテントは張られていない。

杓子岳は巻き道を通らず、山頂を目指すも、登りにかかる頃より雨が降り出し、段々と強くなるのでカッパを着る。
12:40雨で何も見えない杓子岳山頂に着く。

杓子岳を早々に下山し、白馬三山最後の白馬鑓ヶ岳を目指す。
いったん大きく下って、また登り返し、13:55白馬鑓ヶ岳山頂に立つ。
雨脚がひどくなり早々に下山する。
午後2時半過ぎ眼下に今日の宿泊地の天狗山荘が見えてくる。

この辺りはコマクサなどのお花がきれいである。

14:40やっと小屋に着き、宿泊を申し込む。
割合きれいな小屋でトイレや洗面所も清潔そうである。
2段ベッドの部屋で、もう一組の夫婦連れの登山者と一緒である。
お盆の休みも過ぎ、宿泊客は20人前後と空いている。
このころよりガスも切れかかり、夕食までの時間小屋の外に出てみる。

目の前には越えてきた白馬鑓ヶ岳が午後の日を浴びてガスの切れ間から顔を覘かせる。

17:30夕食を食べ、午後7時過ぎには明日のために布団に潜り込む。
寝ていると雨音が聞こえてきて、明日の天気が心配である。
8月20日(月)
朝4時過ぎに目覚め、外を覗くと星も出ており晴天になりそうである。
4:55不帰嶮に向けて、小屋をあとにする。
5時ごろ西の空が明るみ始め。剱岳、立山方面が見えてくる。

5:05東の雲海の海から今日一番の朝日が昇り始める。

5:20天狗の頭の上で夜明けを迎える。
剱岳、立山連峰が赤く焼け素晴らしい夜明けの景色である。
南にはこれから向かう不帰嶮の後ろに、五竜岳、その後ろには鹿島槍ヶ岳が赤く焼けて聳えている。
更に遠くには槍ヶ岳から穂高連峰もはっきりと見ることが出来る。
遠くにはうっすらと雲海の上に富士山も頭を出している。
しばらく歩いたのち、キレットへ向けてのいわゆる「天狗の大下り」の300mほどの急降下が始まる。
2、3か所長い鎖場を下って行く。
6時過ぎキレットの底に降り立ち、ここから不帰1峰へ登る。
このころより早くもガスが湧き始める。
6:48、1峰を通過して少し下り、ガスの切れ間から今日最大の岩場である不帰2峰北峰の垂直の壁が見える。
ほぼ垂直に切れ落ちた岩場を鎖やハシゴを頼りに慎重に登る。
何回か岩場を乗り越え、7:39やっと2峰の北峰上に立つ。
ちょうどガスが切れ、剱岳が雲間に浮かんでいるのが見える。
更に歩みを進め、南峰に登る。
南峰からは唐松岳が間近かである。
さらに不帰1峰を目指してピークを越えていくが、1峰の道標は知らずに通過してしまう。
8:50唐松岳山頂に立つ。
来し方を振り返ると、歩いてきた稜線がアップダウンを繰り返して連なっている。
眼下には唐松山荘が見えている。

小屋から唐松岳を振り仰ぐ。
白馬三山から不帰嶮を経て唐松岳までの縦走を終え、9:30山荘裏手から八方尾根の下山にかかる。
途中からはたくさんの登山者やハイカーが登ってきて、すれ違うのが大変である。
丸山ケルンを経て、11:00多くのハイカーや観光客で賑わう八方池に着く。
残念ながらガスがかかり、池に移る白馬三山や不帰嶮は見ることが出来ない。
黒菱平まで歩き、リフトとゴンドラを乗り継ぎ、12時過ぎ八方の町に降りてくる。
駐車場横の日帰り温泉で2日間の汗を流し、八方の町中で昼食を食べた後帰路につき、午後7時過ぎ名古屋へ帰り着く。
今回は久し振りの白馬山行であったが、まあまあの天気に恵まれて楽しい山行ができた。
やや強行軍の日程であったが、お盆の休みも過ぎ、夏の終わりの比較的静かな山旅ができた。
雪渓歩きや不帰嶮の縦走と変化に富んだ行程で、白馬は初めてという同行した山仲間にとっても楽しめた山行であったのではないかと思う。
山遊人

山仲間と二人、北アルプスの白馬三山から不帰嶮を縦走する1泊2日の山行に出かける。


8月19日(日)
天気が悪く延期していた山行だったが、やっと晴天が期待できそうなので実施する。
白馬は学生の時以来である。
朝1時に集合し、中央道豊科ICで降り、R158線を走って、午前4時半過ぎ白馬に着き、八方第2駐車場に駐車して、タクシーで猿倉まで上がる。
準備をして5:10白馬尻に向けて出発する。

途中の林道からは朝日が白馬の峰々に当たり赤く焼けてきれいに見える。

林道終点から登山道に入り、6:00白馬尻の小屋に到着する。

小屋前の広場はすでにツアーの登山者などで賑わっている。
軽い朝食を食べて休憩をした後、しばらく林間の道を歩き、6:45大雪渓の取っ付きに出る。
今年は雪が多かったということで、まだ雪渓には雪が結構残っている。
軽アイゼンを着けて雪渓歩きが始まる。

50分ほどの雪渓歩きで岩場に出る。
下を振り返ると雪渓上にはすでに多くの登山者の列が続いている。

そこからは雪渓横のきつい勾配になった道を行き、岩室跡を通り、8時前に葱平に着く。

この辺りはまだお花畑がきれいである。

9時過ぎ小さな避難小屋を過ぎると、稜線上に白馬山荘が小さく見えてくる。

このあたりのお花畑は色とりどりのお花がゆく夏を惜しむかのように咲き乱れている。


5時間近くかかって10:00やっと稜線直下に建つ村営頂上小屋前に出る。
このころより雪渓からガスが段々と上がり、杓子岳方面にもガスがかかり始める。

稜線まで出て、荷物を置いて空身で白馬山頂を目指す。
途中の白馬山荘を経て、10:50大勢の登山者で賑わう白馬岳山頂に立つ。

残念ながらガスがかかり、展望はほとんどきかない。
少し休憩した後、ザックを置いたところまで戻り、縦走路を南に杓子岳を目指す。
途中見下ろす小屋裏のテント場にはまだあまりテントは張られていない。

杓子岳は巻き道を通らず、山頂を目指すも、登りにかかる頃より雨が降り出し、段々と強くなるのでカッパを着る。
12:40雨で何も見えない杓子岳山頂に着く。

杓子岳を早々に下山し、白馬三山最後の白馬鑓ヶ岳を目指す。
いったん大きく下って、また登り返し、13:55白馬鑓ヶ岳山頂に立つ。
雨脚がひどくなり早々に下山する。
午後2時半過ぎ眼下に今日の宿泊地の天狗山荘が見えてくる。

この辺りはコマクサなどのお花がきれいである。


14:40やっと小屋に着き、宿泊を申し込む。
割合きれいな小屋でトイレや洗面所も清潔そうである。
2段ベッドの部屋で、もう一組の夫婦連れの登山者と一緒である。
お盆の休みも過ぎ、宿泊客は20人前後と空いている。
このころよりガスも切れかかり、夕食までの時間小屋の外に出てみる。

目の前には越えてきた白馬鑓ヶ岳が午後の日を浴びてガスの切れ間から顔を覘かせる。

17:30夕食を食べ、午後7時過ぎには明日のために布団に潜り込む。
寝ていると雨音が聞こえてきて、明日の天気が心配である。
8月20日(月)
朝4時過ぎに目覚め、外を覗くと星も出ており晴天になりそうである。
4:55不帰嶮に向けて、小屋をあとにする。
5時ごろ西の空が明るみ始め。剱岳、立山方面が見えてくる。

5:05東の雲海の海から今日一番の朝日が昇り始める。

5:20天狗の頭の上で夜明けを迎える。
剱岳、立山連峰が赤く焼け素晴らしい夜明けの景色である。

南にはこれから向かう不帰嶮の後ろに、五竜岳、その後ろには鹿島槍ヶ岳が赤く焼けて聳えている。

更に遠くには槍ヶ岳から穂高連峰もはっきりと見ることが出来る。

遠くにはうっすらと雲海の上に富士山も頭を出している。
しばらく歩いたのち、キレットへ向けてのいわゆる「天狗の大下り」の300mほどの急降下が始まる。
2、3か所長い鎖場を下って行く。

6時過ぎキレットの底に降り立ち、ここから不帰1峰へ登る。
このころより早くもガスが湧き始める。
6:48、1峰を通過して少し下り、ガスの切れ間から今日最大の岩場である不帰2峰北峰の垂直の壁が見える。
ほぼ垂直に切れ落ちた岩場を鎖やハシゴを頼りに慎重に登る。

何回か岩場を乗り越え、7:39やっと2峰の北峰上に立つ。

ちょうどガスが切れ、剱岳が雲間に浮かんでいるのが見える。

更に歩みを進め、南峰に登る。
南峰からは唐松岳が間近かである。

さらに不帰1峰を目指してピークを越えていくが、1峰の道標は知らずに通過してしまう。
8:50唐松岳山頂に立つ。
来し方を振り返ると、歩いてきた稜線がアップダウンを繰り返して連なっている。

眼下には唐松山荘が見えている。

小屋から唐松岳を振り仰ぐ。

白馬三山から不帰嶮を経て唐松岳までの縦走を終え、9:30山荘裏手から八方尾根の下山にかかる。
途中からはたくさんの登山者やハイカーが登ってきて、すれ違うのが大変である。
丸山ケルンを経て、11:00多くのハイカーや観光客で賑わう八方池に着く。
残念ながらガスがかかり、池に移る白馬三山や不帰嶮は見ることが出来ない。

黒菱平まで歩き、リフトとゴンドラを乗り継ぎ、12時過ぎ八方の町に降りてくる。

駐車場横の日帰り温泉で2日間の汗を流し、八方の町中で昼食を食べた後帰路につき、午後7時過ぎ名古屋へ帰り着く。
今回は久し振りの白馬山行であったが、まあまあの天気に恵まれて楽しい山行ができた。
やや強行軍の日程であったが、お盆の休みも過ぎ、夏の終わりの比較的静かな山旅ができた。
雪渓歩きや不帰嶮の縦走と変化に富んだ行程で、白馬は初めてという同行した山仲間にとっても楽しめた山行であったのではないかと思う。
山遊人
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