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山遊人の徒然日記

山と写真をこよなく愛するおじさんのブログです。 山行記録や旅日記また花の写真などを中心によしなし事を載せていきます。 同好の方がみえましたらお立ち寄り下さい。

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槍ヶ岳~穂高連峰大縦走

8月25日(水)~28日(土)

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夏も終わりに近づき、今年の夏山の季節も終わろうとしているが、40年前の学生時代以来となる北アルプスの槍ヶ岳~穂高連峰への縦走(全行程38Km)に山仲間と出かける。

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8月25日(水) 上高地から横尾へ

しばらく晴天が続きそうな絶好の天気予報である。
朝5時半に出発し、東海北陸道を走り、高山を抜け、8時半前に平湯のあかんだな駐車場に着く。
平日のため登山客はほとんどいない。
9時過ぎのシャトルバスで平湯温泉へ行き、そこから上高地行のバスに乗り換えて9時半過ぎ上高地に着く。
久しぶりに見る河童橋からの穂高連峰が、吊尾根をたわませ夏空に聳えている。
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今日は横尾山荘泊りなのであわてる行程でもなく、梓川右岸の明神までの散策路を行き、明神池で明神橋を渡り、徳沢へ向かう。
明神橋の上から明神岳の岩峰が仰ぎ見られる。
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観光客の少なくなった徳沢への道をのんびりと歩き、12時少し前に広い緑地の広がる徳沢園前に着く。
井上靖の「氷壁」で有名な徳沢園前で昼食を摂り一服する。
12時半、横尾に向けて出発し、午後1時半前に横尾に到着する。
久しぶりに見る横尾山荘はずいぶんと立派になっている。
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早速受付を済ませて部屋に入る。
2段ベッドが4組ある部屋でゆったりとして居心地がよい。
しかも、午後4時からは風呂にも入れるということで、まるで旅館並である。
平日にもかかわず宿泊客はかなり多く、我々の部屋の8つのベッドはすべて埋まっている。
一服してくつろいでいると、夕方突然の雷雨の襲来である。
土砂降りの雨であったがすぐに上がり、夕焼けが前穂高岳方面を赤く染める。
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明日の天候もよさそうである。
明日からの行程に備えて早々にベッドに潜り込み、午後8時半の消灯前には就寝する。


8月26日(木) 横尾~槍ヶ岳(3180m)へ

朝5時に朝食を食べ、5時50分に山荘を出発する。
外に出ると、屏風岩に朝日があたり、今日も天気がよさそうである。
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槍ヶ岳へと通じるなだらかな槍沢沿いの道を歩き、途中槍見河原から槍の穂先を見て、7時10分槍沢ロッジに到着する。
ロッジからは登りとなり、ババ平のテント場を過ぎ、槍沢大曲りで水俣乗越への分岐を過ぎると眼前に槍沢のカールが大きく広がってくる。
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しかし、槍の穂先はまだ見えない。
徐々に勾配の増す道を登り、氷河公園への道を分けると、しばらくでカールの中のモレーンの大地に出る。
ここで、初めて槍ヶ岳が尖峰を現す。
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目の前には東鎌尾根を登っている登山者がよく見える。
岩屑のガラガラの急坂を登り、殺生ヒュッテへの道を分け、最後の急登を登りきり、槍ヶ岳山荘の建つ槍の肩に11時40分に到着する。
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穂先に大勢の登山者が取り付いているのが見える。
早速に宿泊の受付を済ませて部屋に入る。
今日も蚕棚の2段ベッドある。
平日のためか割合に空いており、一人一枚の布団が使えるのはありがたい。
時間が早いので荷物を置いて槍の穂先に登りに行く。
20分ほどで山頂直下の梯子を登り山頂に飛び出す。
昼時のためか登山者はあまり多くない。
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やや雲は出ているがまだ展望は効く。
西には笠ヶ岳、北には北鎌尾根の向こうに鷲羽岳などの山々、東には登ってきた槍沢カールの上に東鎌尾根が見渡せる。
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残念ながら穂高方面は雲に隠れて見えない。
ゆっくりと山頂で展望を堪能し下山する。
そのころから徐々にガスが上がり始める。
夕食の時間までたっぷりとあるので昼寝を決め込む。
夕食を食べた後、外へ出てみると槍の穂先に夕日が当たりきれいである。
子槍にも夕日が当たっている。
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明日はいよいよ槍・穂の縦走が待っているので、今日も午後8時前には布団に潜り込み明日に備える。
夜中にトイレに起き外を覗くと、雲もない星空の下に、月明かりの下で槍ヶ岳が黒々と聳えて見える。


8月27日(金) 槍ヶ岳~北穂高岳(3106m)へ

午前4時30分に起床し、朝食前に外に出てみる。
黎明の東の空が赤く染まり始めた中、槍のシルエットの後ろに富士山や南アルプスが雲海の彼方に浮かんでいる。
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西には笠ヶ岳の真上にほぼ満月に近い月がポッカリと浮かんでいる。
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朝食を済ませ準備をして午前5時40分に北穂高岳に向けて小屋を出発する。
いよいよ今日は学生時代以来となる槍から穂高連峰への縦走の日である。
大喰岳、中岳、南岳、北穂高岳と3000m峰に4つ登らなければならない。
飛騨乗越に下り、大喰岳に登るころ槍の影が西の笠ヶ岳の山肌にくっきりと映って見える。
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30分ほどで大喰岳(3101m)に着く。
槍ヶ岳の穂先や肩の小屋がよく見える。
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少し下って登り返し、6時40分、中岳(3084m)山頂である。
だんだんと槍ヶ岳が遠くなる。
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天狗原の氷河公園への道を分けると、次は南岳(3033m)である。
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すぐ下には赤い屋根の南岳小屋がよく見える。
その後ろにはこれから向かう穂高の峰々が聳えている。
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10分ほど下って、午前7時前に南岳小屋に到着する。
ここでストックをしまい、大キレット越えの準備をし、気を引き締める。
上から覗くとこれからたどる大キレットを経る稜線上の道がうねうねと北穂高岳へと続いている。
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午前8時、いよいよ大キレットへの下りにかかる。
落石をしないように気を引き締め慎重に下る。
クサリ場や梯子が続き30分ほどで最低鞍部に降りる。
予想していたよりは下りやすくなっている。
鞍部から大キレットの核心部、長谷川ピークへの登りとなる。
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午前9時25分、長谷川ピークに到着する。
この前後が大キレットのいちばんの核心部で、右手には垂直に滝谷が切れ落ちている。
稜線を二度ほどまたいで乗り越し、A沢のコルに降りる。 
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更にクサリ場や梯子が続く「飛騨泣き」と呼ばれている最大の難所を通過して、北穂高岳への最後の登りにかかる。
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小屋直下の苦しい登りをこなして、午前11時に北穂高岳直下に建つ北穂高小屋にやっと到着する。
まだ早いので時間的には十分涸沢岳を超えて穂高岳山荘まで行けるが、眺めのよい北穂高小屋に泊まってみたくて、予約もしてあったので今日の行程はここまでとする。
小屋前のテラスからの大キレットを隔てた槍ヶ岳方面の眺めは写真などで有名であるが、残念ながらガスがかかり始め槍ヶ岳は望むことができない。
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テラスでゆっくりと昼食を摂る。
小屋で注文した久しぶりに食べるラーメンがおいしい。
小屋の受付を済ませて小屋裏の北穂高岳北峰に登ってみる。
少しガスがかかっているが、明日辿る北穂高岳南峰や涸沢岳方面の荒々しい岩稜がそそり立っている。
滝谷を登ってきたクライマーが岩稜の途中に立っているのも見える。
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眼下には涸沢カールの底がガスの切れ間から見え隠れし、涸沢ヒュッテや涸沢テント場のカラフルなテントが見下ろせる。  
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小屋に戻り部屋に行くと、今日も3人ごとに仕切った2段ベッドであったが、一人一畳当たりは使え、わりあいゆったりと過ごすことができる。
今日は大キレットを通過したため精神的にもやや疲れを感じ、昼から布団の中でゴロゴロと過ごす。
午後5時から夕食となり、ここの食事はおいしいと聞いていたが、生姜焼きの肉や野菜が出てとてもおいしくいただくことができた。
夕方から雨が降り出し、明日の天気が心配である。
今日も午後8時頃から就寝し、明日の最終日に備える。


8月28日(土) 北穂高岳~奥穂高岳~前穂高岳~上高地

4日目、いよいよ最終日である。
今日は涸沢岳、奥穂高岳、前穂高岳と三山を超えて上高地へ下山する日である。
朝4時半前に目が覚め外に出てみると、昨夜の雨も上がり、薄明かりの中槍ヶ岳方面が見えている。
4時半過ぎに朝食を済ませ、出発の準備にかかる。
午前5時過ぎ明るさが増し、大キレットを隔てた槍ヶ岳方面が赤く染まりだす。
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南には前穂高岳北尾根の岩峰群も見えている。
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午前5時15分頃出発し、北穂高岳北峰に上がる。
昨日超えてきた槍ヶ岳から大キレットに至る稜線がよく見下ろせる。
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南に少し下って、北穂高岳南峰に登り返す。
ここから涸沢槍を経て涸沢岳までも岩稜が続き、なかなか気の抜けない箇所である。
特に昨晩の雨で岩が濡れているので、滑らないように細心の注意を払い慎重に歩を進める。
涸沢槍方面に下る途中で振り返ると北穂高岳南面の荒々しい岩峰がそそり立っているのが見える。
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涸沢のコルまで下り、涸沢槍を巻いて、涸沢岳の登りにかかる。
長いクサリ場や梯子が何度も続き、大キレットの通過以上に慎重に登る。
涸沢岳(3110m)からは奥穂高岳や前穂北尾根が迫って見える。
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涸沢岳を少し下り、白出のコルに建つ穂高岳山荘に午前7時半に着く。
さすがにここは涸沢から登ってきた登山者などで賑わっている。
7時40分奥穂高岳に向けて登りにかかる。
すぐに梯子やクサリ場が現れ、いつもここで渋滞をする。
45分ほどかけて8時30分、祠や方位盤の建つ日本第3位の奥穂高岳(3190m)に登る。
すぐ南にはジャンダルムの丸い岩峰が聳えている。
この頃よりガスがかかり始め、槍ヶ岳方面や眼下の涸沢は見ることができない。
山頂は多くの登山者で賑わっているので、すぐ下の岩峰で休憩する。
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午前9時に出発し、前穂高岳に向けて吊尾根をたどる。
さすがに奥穂高岳から先は登山者が少なくなる。
幾度か登り下りを繰り返し、ゆったりとした吊尾根を歩き、9時50分前穂高岳手前の紀美子平に着く。
多くの登山者が憩っている。
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ここにザックを置いて空身で前穂高岳に登る。
結構な急登をこなして午前10時25分、今回の山行最後の前穂高岳(3090m)山頂に立つ。
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ガスが立ち込め周りは何も見えない。
すぐに下ってザックを回収し、午前11時岳沢に向けて重太郎新道を急降下する。
岳沢ヒュッテまでは急下降が続くも休まずに歩き続る。
ヒュッテ手前のお花畑がきれいである。
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12時20分、雪崩で崩壊した後今年7月に再建された赤い新しい建物の岳沢ヒュッテに着く。
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ここからはよく整備され、傾斜の緩くなった重太郎新道を岳沢に沿って森林帯を下り、午後2時、土曜日で多くの観光客で賑わう上高地に降りてくる。
釜トンネルまでの道路が大渋滞のため、平湯までのバスを1時間ほど並んで待たされ、午後4時ごろあかんだな駐車場へ4日振りに戻ってくる。
平湯温泉で日帰り温泉に入り4日間の汗を流して、午後9時前に名古屋へ帰ってくる。


今回の槍ヶ岳から穂高連峰への縦走は、学生時代に経験していたが、仲間が行ってみたいということで計画した。
40年以上経っており大キレットの通過を心配したが、あの頃と比べて随分と登山道も整備されており、心配したほどではなく予想したよりは時間もかからずに通過することができた。
しかし、北穂高岳から涸沢岳の通過の時のように岩が濡れていると難度があがり、細心の注意を要する。
いずれにしても、今でも北アルプスの一般道では屈指の難路であることには変わりはない。
今回は天候にも恵まれ、一緒に行った仲間も元気で完歩することができ、今年の夏のいい思い出として残る山行であった。

                           山遊人
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