2022年3月12日(土)伊那山地北方:陣馬形山(1445.4m)梅の花も散り始め、もう10日もすると桜の開花宣言が聞かれそうな季節となってきた。
当地方では今年初めて20℃を越す予報が出ており、暖かな本格的な春になりそうである。
眺望を楽しもうと、伊那谷のアルプス展望台として知られる「陣馬形山」へ山行する。

【1/25000 地形図】 赤穂・伊那大島
【コースタイム】風三郎神社(8:15)~林道分岐(8:25)~丸尾のブナ(9:18)~陣馬形山(9:53/10:45)~丸尾のブナ(11:12)~展望ベンチ(11:47)~風三郎神社(12:03)
【天気】 晴れ

朝6時前に出発し、中央道を走り、松川ICを出る。
JR「伊那大島」駅前を通り天竜川を渡る。
「日本で最も美しい村連合」の一つである「中川村」を通って上がっていく。
美里地区の5,6台駐車出来そうな陣馬形山登山口前を通る。
すでに2,3台車が止まっており、登山者が準備をしている。
集落内の雪も解けてさらに上まで上がれそうなので、行けれるところまで行こうと、手取沢沿いの車道を走り、風三郎神社を目指す。
神社手前のカーブの急斜面が凍っており上がれないので手前の路肩に駐車する。
8:15、準備をして、林道をき陣馬形山を目指す。
少し雪の残る林道を15分ほど歩き、冬の間は通行止めになっている陣馬形山へ上る林道の分岐点に出る。

柵を越えて林道を少し歩くと、登山道が分かれる。

何度か林道を横切りながら明るい日の射すゆるやかな道を登っていく。

登るにつれ道には徐々に残雪が現れ始める。
踏み固められて所々凍っているが、アイゼンを付けるほどでもないので、滑らないように注意しながら登っていく。

歩き始めて、1時間ほどかかり、9:18、中川村指定の天然記念物となっている「丸尾のブナ」に着く。

推定600年ほど、幹回り約6.5mの立派なブナの巨木である。

ブナを過ぎると、道の残雪は更に多くなり、所々では踏み抜かないように注意しながら登っていく。
しばらくして林道の出て、電波塔の横の雪の残る道を登っていく。
林道終点の駐車場を過ぎ、山頂キャンプ場の管理棟「陣馬形山荘」横を過ぎる。
横には最近建ったきれいなトイレもある。(冬の間は利用できない)

雪の残るキャンプ場越しに稜線上に、残雪をまとった中央アルプスが見えてくる。

キャンプ場の中の階段状になった木道を上っていく。

9:53、2組の登山者が憩っている二等三角点の建つ陣馬形山山頂に立つ。

中夫アルプスを背にして、眼下に伊那谷を見下すことが出来る絶景である。


(千畳敷カールの後ろに聳える宝剣岳)

(空木岳、南駒ヶ岳方面)
東方には、逆光気味ではあるが、南アルプス連峰が長く連なっている。

(近くに聳える仙丈ヶ岳)

(北岳と間ノ岳、農鳥岳の頭も見える)

(独立して堂々と聳える塩見岳)

(荒川岳、赤石岳、聖岳)
風もない暖かな山頂のベンチで早めの昼食を食べてゆっくりと休憩する。
いつまでいても飽きない絶景の眺望に、1時間近くも経ったしまう。
去り難さを振り切り、10:45、登ってきた道を下山にかかる。
三々五々、登ってくるパーティとすれ違いながら下山する。
1時間20分ほどかかり、12:03、駐車した地点に下り立つ。
帰りに、松川IC近くの日帰り温泉に入った後、中央道を走り、午後3時半前に帰名する。
陣馬形山へは毎年のようにたびたび登っているが、伊那谷に大きく突き出た山頂から見える遮るもののない絶景は何度見ても飽きない。
無雪期は林道を車で山頂まで登れて、キャンプ客で混むので行ったことがない。
林道が通行止めになる初冬から春までに登り、静かな山頂で絶景を楽しむ山である。
山遊人