2020年2月17日(月)~18日(火)北八ヶ岳:北横岳~白駒池登山教室OBと登山学校の有志15名と一緒に、北八ヶ岳の北横岳から白駒池へ1泊2日で山行する。

2月17日(月)坪庭~北横岳~五辻~麦草峠~白駒池
【天気】 晴れ
【コースタイム】山頂駅(10:45)~北横岳ヒュッテ(11:35/11:40)北横岳(11:53/11:58)~北横岳ヒュッテ(12:05/12:25)~坪庭(13:00)~五辻四阿(13:50/14:00)~R299(14:30)~麦草峠(15:00/15:05)~白駒池(15:53)~白駒荘(16:07)
強い寒気が西日本へ南下中の予報が出ている。
今朝はまだそれほど寒くないが、山は風が強まりそうである。
冬の北八ヶ岳の山を歩こうと1泊2日で計画した山行である。
朝6時半に集合し、2台のレンタカーに分乗して中央道を走る。
諏訪ICで出て、ビーナスラインを走って、午前10時ごろ北八ヶ岳ロープウェイ山麓駅に着く。
平日にもかかわらず、いちばん上の駐車場はスキー客でほぼ満車状態である。
現地の天気は、晴れてはいるが、八ヶ岳稜線にはガスがかかっている。
準備をし、スノーシューやワカンも持って、9時過ぎのロープウェイで山頂駅まで上がる。
駅の外に出ると、坪庭には霧氷も出来ており、氷点下10℃近い寒さである。

登山道はしっかりと踏み固められ凍っているところもあるので、アイゼンを装着し、10:45、北横岳に向けて出発する。

100mほど急坂を登り、11:45、北横岳ヒュッテに着く。

ヒュッテ前に荷物を置き、北横岳直下の急坂を登る。
樹林帯が切れると強風が吹きつけてくる。
11:53、北横岳山頂(南峰)に着く。
山頂は、耐風姿勢を取らないと飛ばされそうなほどの20mを超すような強風が吹いている。
強風で雪が飛ばされ地肌が見えている。

素晴らしい眺望に、寒さを忘れて見とれている。

すぐ北には蓼科山、その奥には妙高方面も望まれる。
南には北八ヶ岳の山々の奥に南八ヶ岳の赤岳から阿弥陀岳が眺望できる。

山頂付近の木々には霧氷がびっしりとついている。

何とかカメラを取り出し、全員で記念撮影をする。

強風のため北方へ行くのは断念し、早々に下山にかかる。
北横岳ヒュッテまで下りて昼食を食べる。

昼食後、坪庭まで下山する。
計画では縞枯山を越えていく予定であったが、時間が遅くなり風も強いので予定を変更し、縞枯山を巻いて五辻方面の道をとる。
このあたりも前日雨が降ったそうで、表面の雪が解けて固まり、下の方はグサグサの状態である。
踏みぬくと股まで落ちてしまいなかなか抜け出せない。
歩きにくい道を通過し、13:50、五辻の少し先の四阿で休憩をする。

休憩後、さらに南下しR299に出る。
国道に沿った登山道は歩きにくいので、通行止めになっている国道上を麦草峠まで歩いていく。

15:00、麦草峠に建つ麦草ヒュッテ前に着く。
少し登り、左に折れて白駒池を目指す。
樹林帯の中の道を歩き、15:53、青苔荘前から白駒湖畔に出る。
前日の雨で池の上の雪はすっかり解けてしまっている。
池の上で記念撮影をする。

池の上を歩いて、やっと午後4時過ぎ今日の宿泊所の「白駒荘」に着く。

白駒荘は、2017年冬に火災で焼けてしまい、2018年10月に新館が再建された。
木の香も新しい非常にきれいな山小屋である。
本日の宿泊客は我々16名だけであるが、落ち着いて休めるように5つの個室に分かれて宿泊する。
部屋の中から暮れなずむ白駒池が良く見える。

白駒荘には風呂もあり、早速夕食前に風呂に入り、冷えた身体を温める。
午後5時半から食堂で夕食を食べる。
牛肉のしゃぶしゃぶなどの付いた食べきれないほどのごちそうである。

少し喉も潤しながら、おいしい夕食をいただく。
夕食後、今日の反省と明日の連絡を兼ねてミーティングを開く。
寒さと歩きにくい雪道に、皆相当疲れた様子である。
午後7時半過ぎ部屋に戻り、早々に布団を敷いて床に着く。
疲れていたのか、午後8時過ぎには眠りに着く。
2月18日(火)白駒荘~麦草峠~大石峠~五辻~山頂駅

【天気】 雪のち曇り
【コースタイム】白駒荘(8:05)~麦草峠(8:55/9:03)~大石峠(9:20)~オトギリ平(9:38)~出会いの辻(9:52)~四阿(10:15/10:35)~山頂駅(11:32)
朝5時ごろ目が覚めると、外は雪が降っている。
午前6時半から朝食を食べる。
外は15cmほど新雪が積もり、池の上も真っ白になっている。
寒気が南下し、今日は-15℃ぐらいまで冷え込み、昼頃までは雪も降り続きそうである。
ニュウまで登って富士山を見ようと思っていたが、このような天候では見えそうもないので断念する。
今日は素直に昨日の道を通って下山することにする。
昨日までの固まった雪の上に新雪が積もったので、アイゼンで歩いたほうがいいということである。
準備をして、午前8時、降りしきる雪の中小屋を出発する。

森の中の木々に雪が付き幻想的な景色の中を歩いていく。

途中「白駒の奥庭」のあたりは新雪のため道が分かりにくい。

8:55、麦草峠に出る。

今日は昨日とは道を変え、国道を横切って大石峠への道を登る。
大石峠から左に折れ、しばらくでオトギリ平に出る。
この辺りの木々には霧氷がつききれいである。

出合の辻に出て右折れし、途中の四阿でゆっくりと休憩する。
休憩後、五辻を過ぎ、ロープウェイ駅を目指して緩やかに登っていく。
冷え込んだため雪がしまったのか、今日は昨日のような踏み抜きは少ない。
午前11時半ごろ出発し、樹林帯の道を約1時を歩き、11:32、山頂駅まで戻りアイゼンを外す。

ややガスが切れ、霧氷に覆われた縞枯山斜面がきれいに見える。

12:00のロープウェイで下山する。
帰りに、白樺湖畔の日帰り温泉で冷えた身体を温める。
茅野の街へ下る途中の蕎麦屋さんで、おいしい10割蕎麦を食べた後、諏訪ICから中央道に乗る。
降雪注意が出ている中央道を走り、午後6時過ぎ無事名古屋へ着き解散する。
今回の山行は、北八ヶ岳の山でスノーシューやワカン、アイゼン歩行を楽しもうと出かけた。
北八ヶ岳はスノーシュー歩きを楽しむ登山者が多い。
道はしっかりと踏み固められており、スノーシューやワカンの出番はなくアイゼンで歩いた。
寒波が近づいてきており、北横岳の山頂では強風が吹いていた。
前日の雨のため、踏み抜きの多い雪道に予想以上に体力を消耗した。
2日目は降雪もあり、ニュウへの登頂を諦めざるを得なかった。
2日間を通し、厳冬期の北八ヶ岳の厳しさを体験できた山行であった。
また、宿泊した白駒荘は、非常に清潔で食事もおいしく快適な宿であった。
宿のご主人や女将さんの対応も好感が持て、また紅葉などの時期にでもぜひ泊まりたい。
山遊人