12月6日(金)湖東:猪子山(267.5m)~繖山(きぬがさやま)(432.5m)~安土城址師走の一日を、湖東の東近江市にある猪子山から繖山へと登り、帰りに安土城址へと立ち寄る山行を同期会で計画する。


薄曇りの天候の中、17名の参加を得て、午前7時前にマイクロバスで出発する。
名神道の彦根ICで下り、R8号を走り、午前7時30分過ぎ、能登川駅に着く。
登山口が分からず手間取ったが、猪子山園地の駐車場に8時前に着く。

ストレッチをして、8:15、猪子山に向けて林道を登り始める。

見頃の楓の紅葉の中を「北向き岩屋十一面観音」への長い階段の続く参道を登っていく。

9:35、西方の展望が開けた北向き岩屋十一面観音前に着く。
琵琶湖東岸の眺めがよい。

すぐ脇の尾根上にある猪子山の三角点(四等)を通り、繖山へと続く尾根道を2つほどピークを越えて登って行く。
とにかく階段の多い道が続き、少し下って「雨宮龍神社」に出て、10:50、「地獄越」と名付けられた最低鞍部から繖山への登りにかかる。

左右の展望の開けた急登の尾根道を登り、11:28、繖山(二等三角点)山頂に着く。
風もない山頂で昼食タイムを取る。

12:00、昼食を終え、観音寺城趾と観音正寺へ立ち寄るため階段の急な道を下る。
50mほど下り、右手に折れて観音寺城趾に立ち寄る。
満開の大きなサザンカの木があり、石垣も少し残されている。

この観音寺城は、戦国時代に織田信長と戦って敗れた六角氏の居城である。
このような山中によくも城を建てたものだとしばしの感慨にふける。
観音寺城趾から東へ5分ほど行き観音正寺へと出る。

観音正寺は、西国三十三所札所めぐりの三十二番札所の寺である。
605年創建という天台宗の古刹で千手観音で有名であったが、平成5年に本堂が失火で消失し、その際千手観音も消失してしまったそうである。
観音正寺からもと来た道を繖山まで登り返し、90度西に折れて、安土山へと続く尾根道を下る。
途中の展望台からは安土城趾のある安土山が田園地帯の中に聳えているのが見える。

立派な竹林を過ぎると間もなくで車道脇の北腰越登山口に出る。

10分ほど車道脇の遊歩道を歩き信号を渡って、13:50、安土城趾に着く。
大手道入口で入場料(500円)を払い、正面の一段一段の高低差が高い急な階段の道を登っている。

両脇には信長の家臣であった前田利家や羽柴秀吉の邸跡がある。
20分ほど登り、信長廟を通って安土山山頂の礎石のみが残る天主跡に出る。

天主跡の上に立ち、「天下布武」に燃えて5層7階(高さ33m)の巨大な天主閣から下界を睥睨していた信長の思いに心を馳せる。

天主跡を下りて大手道を下り、午後2時前待っていたバスに乗り帰名の途につく。
途中彦根の日帰り温泉に入り、名神道を走って午後6時前に帰名する。
今日は、猪子山から繖山へのミニ縦走を楽しみ、同時に観音正寺や安土城址などの歴史を訪ねる山行となった。
薄日の射す穏やかな師走の一日をのんびりと歩くことが出来た山行であった。
山遊人