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見ごたえある滝の続く沢上谷(そうれたに)
2013/07/28(Sun)
7月27日(土)

奥飛騨:沢上谷(そうれたに)

特徴のある3つの滝とナメの河床が続く沢で有名な奥飛騨の沢上谷へ仲間2人と沢歩きに出かける。
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今年の夏は各地で集中豪雨が続き、まだまだ天候が安定しない。
朝5時半に出発し、東海北陸道を走り、高山ICを出て、高山の街からR158を走る。
JA丹生川支所手前の交差点で左に折れ県道89号を走り、恵比寿の湯を通って箕谷の集落を抜け、沢上谷に架かる橋を過ぎた路肩に午前8時半過ぎに駐車する。
沢靴に履き変え、準備を整えて、8:50、橋のたもとから沢上谷へ入渓する。
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15分ほど遡ると左手に10mぐらいのナメ滝が現れる。
ここが「五郎七郎滝」への分岐の「出合の滝」である。
左手の高巻き道をフィックスロープにつかまりながら滝上に上がる。
きれいなナメ滝が続く河床を気持ちよく歩いて行くと、9:20、目の前に突然一枚岩の上を糸状に水が流れ落ちる女性的な五郎七郎滝が現れる。
途中まで上がると水しぶきが気持ちよい。
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分岐まで戻りさらに上流を目指す。
しばらくゴロ石の中を行き、地図を確認すると「岩洞滝」への分岐の沢を見逃しているのに気付く。
5分ほど戻り、右手(遡ってくれば左手)の小さな沢入口を見つける。
ナメの続く谷を登り、小さな淵をヘツっていくと目の前に25mの高さのオーバーハング気味の崖から水が流れ落ちている岩洞滝へと出る。
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荷物を置いて滝の裏へ廻りこむと、水しぶきがかかり気持ちがよい。
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滝裏から見上げると青い空と白い雲をバックにして、カーテンのように水しぶきが落ちている。
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マイナスイオンを十分に浴び、再び本流に戻って上流を目指す。
11:15、行く手に白い壁が見えてきたと思ったら、30mの高さの1枚岩から豪快に水が流れ落ちている。
これが沢上谷最大の「箕谷大滝」である。
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すごい迫力のある滝で、滝壺まで下りて水しぶきを浴びる。
ここで、滝を見ながら昼食を摂る。
30分ほど休憩をして、右手の藪から滝上に出る道を探しながら急な斜面を登る。
少し登ると断崖に突きあたり、右手にトラバースして水平に付けられた杣道を探す。
赤テープの所からやっと崖に沿ってつけられた水平歩道に出る。
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水平歩道を5分ぐらい行くと、今度は崖の突端からロープがたれた激下りの道に出る。
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ロープにつかまりながら、注意して7,80m下り箕谷大滝の上に出る。
そこからはナメの河床がずっと続き、それこそ舗装道路を歩いているようである。
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10分ほど歩き、二股の滝に出る。
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この滝の下はゆるやかなスロープになっており、滑りたくなるほどである。
滝の右手をロープにつかまりながらよじ登る。
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更に続く滑床を行き、12:50、林道に架かる橋を上がり今日の遡行を終える。
林道を少し歩いて車で通った県道89号に出て、2軒ほどの箕谷の集落を過ぎると、途中林道から箕谷大滝が流れ落ちているのが見える。
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雷雨の雨が少し降り出した林道を1時間以上歩き、14:05、駐車した橋の所まで戻る。

帰りに途中にある「恵比寿の湯」の茶色く濁った湯につかり、疲れを癒してから帰途に着く。
高山から東海北陸道に乗り、午後6時過ぎ名古屋に帰ってくる。



今日の沢上谷は、沢歩きとしては初歩的な沢であったが、途中にある3つの滝がそれぞれに個性のある滝で、この滝を見るだけでも価値のある沢である。
日曜だというのにあまり行き交うパーティーもなく、涼しい滝の霊気に打たれ、命が少し長くなったように感じた山行であった。

山遊人

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空木岳日帰り山行
2013/07/21(Sun)
7月20日(土)

中央アルプス:空木岳(2863.7m)

晴天が期待できそうな一日、山仲間と中央アルプスの空木岳(うつぎだけ)へ日帰り山行に出かける。

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朝3時半に出発し、中央道駒ヶ根ICを出て、駒ヶ根スキー場横の林道を走り、空木岳登山口に5:20に着く。
5、6台ぐらいは停められる路肩には、2台停まっているだけである。
準備をして、5:38、登山口から出発する。
三本木地蔵を通り、5:55、林道終点の駐車場のある広場に着く。
広場には沢山の車が停まっておりほぼ満車状態で、路肩まであふれている。
夏休みが始まって最初の休日ということで、全国ナンバーの車でいっぱいである。
少し前までは途中で通行止めになっていたが、今はここまで入れるようになったらしい。
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池山への登山道は、斜面を蛇行してつけられているが、先を急ぐのでトイレの裏からショートカットの急坂を登り、鷹打場を過ぎて、6:35、池山小屋手前の水場に着く。
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美味しい水で口を潤した後、斜面につけられた道を行きひと登りして尾根上に出て、少し行くと南側が崩壊している「マセナギ」を通過する。
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シラビソなどの原生林を2080mのピークを巻いて行き、ひと登りして「大地獄」手前で尾根上の小広場に出る。
ここからこのコースの難所「大地獄・小地獄」が始まる。
ヤセ尾根の岩場にハシゴやクサリ場が続き、時々滑落事故も起きている難所である。
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尾根の途中からは右手の樹林越しに宝剣岳方面が見えてくる。
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1時間ほどで「大地獄・小地獄」を抜け、コバイケイソウなどが咲く斜面を登り、ヨナ沢の頭を巻いて尾根上に出る。
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ダケカンバやキバナシャクナゲが咲く道を登り、9:50、やっと「駒石」のある稜線上を行く道と空木岳避難小屋を通る道との分岐点にでる。
ここから東の眺望が開け、南アルプス方面の山々や遠く八ヶ岳がすっきりと浮かんでいるのが見える。
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我々は稜線通しの道を行き、少し登ると中央アルプス北部の山々がせりあがって見えてくる。
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尾根上の気持ちのいいハイマツ帯の道を徐々に登っていくと、駒石の奇岩と初めて空木岳山頂が見えてくる。
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徐々に登って大きな駒石に着く。
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登るにつれ空木岳山頂がどんどん近づいてくる。
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駒石を過ぎて花崗岩の砂礫の急坂を登って、11時前駒峰ヒュッテに着く。
ヒュッテのテラスからは宝剣岳方面が一望である。
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ヒュッテから見える山頂には立っている人も見えるくらいである。
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ヒュッテからひと登りして、11:19、6時間近くかかってやっと空木岳山頂に立つ。
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徐々にガスが上がり始めたが、周囲の展望はすばらしく、北には中央アルプス北部の山々が連なり、南には南駒ヶ岳から仙厓嶺、御嶽や乗鞍、北アルプス方面も雲の間に浮かんでいる。
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眼下には駒峰ヒュッテの先に登ってきた池山尾根が伸びている。
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30分ほどゆっくりと休憩し、11:49、登ってきた道を下山にかかる。
下りだすころからガスがどんどんかかり始め、周囲の景色はほとんど見えなくなってしまう。
やはり夏山は昼前までには山頂に立たないといけない。
下りにとった池山遊歩道はシラカバ林とシダがきれいである。
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ひたすら下り、午後2時半過ぎ水飲み場に着く。
ここで広島から来た百名山を目指している60歳過ぎの男性と一緒になり、菅野台のバス停まで車に乗せてやることにする。
一緒に下り、15:15、駐車した登山口に下り立つ。

男性を菅野台の駐車場で降ろした後、日帰り温泉に行き、10時間近くの登り下りで疲れた身体の汗と疲れをとり、中央道を走って、午後6時半名古屋に帰る。



今日は、以前からやってみたいと思っていた空木岳の日帰り山行ができ、まだまだ歩けることに自信を深めた山行であった。
山遊人

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盛夏の奥美濃:大日ヶ岳
2013/07/18(Thu)
7月17日(水)

奥美濃:大日ヶ岳(1708.9m)

所属の会の登山教室で、奥美濃の「大日ヶ岳」へ山行する。
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今年の梅雨は例年より早く明けたが、ここ数日前線が少し南下して今週は不安定な天候が続いている。
夕方から雨の天気予報が出ている中、受講生16名の参加を得て、指導員と合わせて20名で朝7時前にマイクロバスで出発する。
ひるがのスマートICを出て、ひるがの登山口へ午前9時に着く。
現地の天候は、時々薄日が射すも曇りがちの天候で、大日ヶ岳山頂には雲がかかっている。
駐車場には地元のマイカーが1台停まっているだけである。
今日は、ひるがの登山口から登り、途中いっぷく平を通って、大日ヶ岳北東尾根を登るルートで、往復14kmの比較的長いコースである。
ストレッチをし、準備を整えて9:20に出発する。
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送電線鉄塔下を通り、緩やかな樹林帯を30分ほど行くと、このコースで一番急な「胸突き八丁」と名付けられた急斜面が待っている。
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苦しい登りを路肩の可憐なアジサイの花が慰めてくれる。
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100mほど登り、両側にブナの木が多くなる緩やかな道を行き、午前11時、「いっぷく平」と名付けられた平坦な休憩地に着く。
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しばらく休憩をした後、今度はダケカンバやナナカマドなどが多くなる道を徐々に高度を上げて行く。
途中の木の間越しに白山連峰の別山方面がチラチラと見え隠れする。
午前12時前、大日ヶ岳から東に派生する尾根に乗り、進路を西に変えて尾根道を行き、12:15、展望地に着く。
前方の大日ヶ岳山頂にはガスがかかっている。
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大日ヶ岳山頂直下の最後の急坂が待っている。
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20分ほどで登り切り、12:45、大日如来の祀られた他に誰もいない静かな大日ヶ岳山頂に立つ。
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残念ながら周囲にはガスがかかり、ときどきガスの切れ間から白山方面が望める程度で展望はほとんどきかない。
我々だけの山頂で昼食タイムをとる。
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全員で記念の写真を撮る。
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30分ほど休憩をした後、13:10、登ってきた道を下山にかかる。
帰りは2時間半ほどかかって皆快適に下り、15:35、バスの待つ登山口に下り立つ。

帰りの日帰り温泉でたっぷりかいた汗を流し、高鷲ICから東海北陸道に乗り、18:30、名古屋へ帰ってくる。



今回の山行は、真夏の長いコースで多少不安を抱えて参加した受講生もみえたが、心配された雨に合うこともなく、全員頑張って無事完歩できた。
これから始まる夏山に向けていいトレーニングになった山行ではなかったかと思う。
山遊人

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ササユリ咲き始めた富士見台縦走
2013/07/12(Fri)
7月12日(金)

所属する山の会の月例山行で、恵那山北の富士見台~南沢へのミニ縦走山行を行う。
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梅雨明け後の猛暑が続く中、朝7時に集合して、参加者18名を得てマイクロバスで出発する。
中央道の中津川ICを出て、R19号の落合から右に入り林道を神坂峠へと登る。
現地は青空が広がり、涼しい風も吹き、下界とは別天地のように気持ちの良い天候である。
午前9時過ぎ神坂峠に着き、準備を整えて、9:15に出発する。
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すぐに「神坂峠遺跡」のあるところから登山道に入る。
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樹林帯の山腹を20分ほど登り気持ちのいい笹原に出る。
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すぐに稜線に出て、今日の山行のテーマである地図読みの練習で、地図とコンパスを出し、進行方向の確認や山座同定の仕方などを教わる。
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神坂避難小屋のあたりからは待望のピンク色をした可憐なササユリが所々で咲き始めている。
最盛期にはやや時期が早く、2,3分咲きといったところである。
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ササユリを愛でながら富士見台の山頂を目指す。
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歩き始めてから1時間、10:15、富士見台山頂に到着する。
山頂からは南に堂々たる恵那山、北には中央アルプス、東には南アルプスの連峰が夏空に霞んで連なっている。
残念ながら御嶽山は組の切れ間から少し顔をのぞかす程度である。
全員で記念撮影をする。
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ここからは正面に横川岳を見ながら気持ちの良い笹原の続く高原を緩やかに下って行く。
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30分ほど谷へ下ると、「横川の名水」と名付けられた水場に着く。
飲んでみると冷たくておいしい水である。
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そこからまた稜線に戻り、背丈ほどもある笹をかき分け「湯舟沢山」と名付けられたピークを越えて行く。
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12:45、横川岳の山頂に着き、ここで昼食タイムとする。
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昼食後、更に先の南沢山を目指す。
30分ほど歩き、12:40、南沢山山頂に着く。
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帰りの道から振り仰ぐと歩いてきた富士見台と恵那山が見える。
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ここから道は90度東に折れ、樹林帯の中の尾根道を下る。
沢道を左に分け、小さなピークを越えて単調な道を下っていく。
いい加減いやになるほど歩き、14:32、バスの待つ「ふるさと村自然園」の駐車場に着く。

帰りは、昼神の日帰り温泉で汗を流し、園原ICから中央道に乗り、午後5時半過ぎ名古屋へ帰ってくる。



今日は、猛暑の名古屋を抜け出し、冷風が肌に心地よい富士見台~南沢山へのミニ縦走山行であった。
少し早かったが待望のササユリにもお目にかかることができ、参加された皆さん満足をされた山行ではなかったかと推察する。


山遊人
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入山税のあり方議論(長野県地方税制研究会)
2013/07/10(Wed)
7月10日(水)

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 無謀登山者や安易な救助要請をする登山者の増加に伴い、「入山税を徴収したら?」という意見が、長野県など登山者の多い地方から聞かれますが、どう思われますか?

 昔から山の世界では「弁当と安全は自分持ち」と言われています。最低限の安全を確保する為の装備や手段を持たない登山者、悪天候が予想されるにもかかわらず無理な日程で山行を強行する登山者、少し体調を崩しただけで安易に救助要請をする登山者、しかもこれらのほとんどが他県の登山者という状況ではこのような意見がでてくることももっともなことだと思います。

 一方では、自然を相手とする登山という行為では、避けられない事故やアクシデントは起こり得ます。これらの事故に遭遇した登山者への人命救助は行政の役割でもあります。

 難しい問題をいろいろと抱えていますが、大いに議論を深め、自立した責任ある登山者が増えることを期待します。
山遊人

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