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登り納めの中央アルプス:木曽駒ケ岳
2012/12/25(Tue)

12月22日(土)~24日(月)


所属する山岳会の研修山行で、冬山登山基礎技術を学ぶために、中央アルプスの主峰、木曽駒ケ岳へ上松側から山行する。
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【コースタイム】
12/22
敬神の滝小屋(9:30)→4合目(11:37)→金懸小屋(13:10)
12/23
金懸小屋(5:38)→6合目(6:35)→遠見場(8:18)→7合目(8:38)→8合目上(11:40/12/20)→7合目(12:55)→金懸小屋(14:10)
12/24
金懸小屋(6:50)→敬神の滝小屋(8:12)



12月22日(土) 敬神の滝小屋~金懸小屋   天候:雨

朝から雨が降る天候の中、9人の参加を得て、朝7時に名古屋を出発する。
中津川ICからR19を走り、上松からアルプス山荘を経て、9:30に敬神の滝小屋に着く。
現地も雪ではなく雨が降る天候である。
車の中で食事を済ませ準備を整えて、10:30、今日の宿泊場所の金懸小屋に向けて出発する。
この時期の雨の中の歩行は手袋などが濡れてつらい。
すぐに尾根に取り付いて樹林帯の中の道を登り、11:37、4合目に着き休憩する。
あたりはうっすらと雪が積もっている。
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避難小屋泊まりのため寝具と食料があり、結構荷物が重い。
徐々に積雪が深くなりトレースもなくなる。
最後の急坂を登り、13:10、5合目に建つログハウス風の金懸小屋に着く。
3連休だというのに小屋には我々のパーティの他は誰もいない。
小屋は2階建てで、1,2階にそれぞれ10畳の畳敷きの部屋があり、入り口には6畳ほどの板の間の部屋もある広い避難小屋である。
トイレも外に2つ建っている。
建ってから15年近く経っているが、避難小屋としては清潔で明るい小屋である。
濡れた衣服を着替えて一服してから、14:30、夕食の準備までの時間、6合目まで雪の状態を見に行く。
一部凍っているところはあるも、アイゼンを履くほどのことはない。
胸突き八丁の急坂を過ぎた6合目まで行って引き返す。
午後4時半過ぎから夕食の準備に入る。
今日の夕食はキノコをタップリと入れたキムチ鍋である。
午後5時頃から熱い鍋を囲んで夕食が始まる。
夕食後リーダーから”寒い時期のガスボンベは温めて使うと火力が強くなる”ことを教えて貰うなどして山談義に花が咲く。
夕方からは雨も上がりだし、夜は星もまたたいて見える。
寒くなってきたので午後7時過ぎシュラフに潜り込む。
しっかり着て寝たのでそんなに寒さは感じない。
明日の晴天を期待して眠りにつく。



12月23日(日) 金懸小屋~8合目上(往復) 天候:晴れ後曇 ほとんど無風

今日はいよいよ木曽駒ケ岳へのアッタクの日である。
朝4時に起床して朝食の準備にかかる。
今朝の食事は味噌汁と漬け物の簡単なメニューで済ます。
予定では、今日は木曽前岳を経て木曽駒ケ岳への往復コースである。
トレースが全くついていないので予定通り行動できるかどうか心配である。
予報に反して快晴のいい天気で、風もほとんどない。
5:38、まだ真っ暗な中必要な装備だけ持ってライトを点けて出発する。
6合目までは昨日トレースがつけてあるので、1時間ほどで順調に登る。
徐々に明るくなり、右手には谷を隔てて三ノ沢岳がうっすらと見え出す。
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8:18、6合目の上の遠見場の展望のいいところで休憩する。
ここからは御岳や乗鞍がよく見える。
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この先から積雪が徐々に深くなり、ワカンを着けて交代でラッセルしながらの登行が続く。
8時半過ぎ7合目を過ぎる。
夏ならば1時間半で登れるところを倍の3時間もかかってしまう。
これでは木曽駒ケ岳山頂に立つことはとても無理である。
7合目からは更に積雪が増し、遅々として歩みが進まない。
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7合目から1合上がるのに3時間を費やし11:40、やっと8合目の上の森林限界を抜けた展望のいいところに出る。
初めから12時までに行ける所で引き返す予定であったので、リーダーの判断で今回はここまでとする。
風もない素晴らしい晴天で、周囲の山々が全て見渡せる。
すぐ目の前には麦草岳から木曽前岳、木曽駒ケ岳から宝剣岳へと続く稜線が真っ白に雪化粧をして屏風のように連なっている。
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南には三ノ沢岳が主稜線から外れて孤高にそびえている。
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西には御岳もよく見えている。
全員で写真をとった後、風もないのでここで昼食を食べならが眺望を楽しむ。
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ゆっくりと休んだ後下山にかかり、上りには5時間以上費やした道も、下りは2時間弱の14:10、小屋に戻ってくる。
小屋には今朝登ってきた2人連れの登山者がおり、明日駒ケ岳に登るそうである。
時間もたっぷりあるので夕食まで今年の山行を振り返った話題で盛りあがる。
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外は粉雪が降り出し、やや天候が悪くなる気配である。
今日の夕食はキムチ鍋とカレーの献立で、一日きついラッセルで体力を使ったのか皆食が進む。
今日も午後7時には床に就くも、昨日よりは少し寒い気がする。



12月24日(月) 金懸小屋~敬神の滝小屋 天候:曇り

朝5時に起床し、朝食を食べ、荷物をパッキングして、6:50に小屋をあとに下山にかかる。
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昨晩少し雪が降ったのでうっすらと積もっているが、トレースははっきりと残っているので歩きやすい。
所々凍っているので、何度も滑って転びながら1時間半もかからず、8:12、敬神の滝小屋に無事下山する。

我々のパーティの一人と知り合いの小屋の管理の方がストーブを焚いて待っていていただいており、とても美味しい猪鍋やら木曽菜を頂いてゆっくりと休ませていただく。
この後再び違う方達と登るリーダーと別れて、午前10時前日帰り温泉が開くのを待って入れてもらい、3日間のアカを落として、R19号を走り、午後3時前に名古屋に帰る。



今回はアルプスの冬山で登山技術を習得するための山行であった。
今年の冬はどこもすでに積雪が多く、中央アルプスも予想以上に多かった。
そのため木曽駒ケ岳の山頂までは辿りつけなかったが、深い雪のラッセルはとてもいい訓練になった。
たまたま風が弱く、風対策には苦労しなかったが、稜線に出ればかなり吹いていたことが予想された。
参加した皆さんそれぞれにテーマを持って臨み、いい経験ができた山行ではなかったかと思う。
最後になったが、我々を引き連れていって頂いたリーダーに感謝するとともに、この山行で体験したことを今後の山行に活かしていきたい。
                                   山遊人

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新雪の鈴鹿:藤原岳
2012/12/13(Thu)

         
鈴鹿:藤原岳(1120m)


12月12日(水)

登山教室の生徒さん3人と、新雪が降った鈴鹿の藤原岳へワカン歩行のトレーニングを兼ねて山行する。
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【コースタイム】
西藤原休憩所(8:15)→四合目(9:10)→8合目(10:15)→9合目(11:00)→藤原山荘(11:45/12:45)→山頂(13:45)→藤原山荘(14:10)→8合目(14:45)→西藤原休憩所(15:45)




2日前の寒波の襲来で名古屋地方も3cmの積雪をみたが、今日は穏やかに晴れていい天気になりそうである。
朝6:40に集合して、東名阪桑名ICから員弁を通り、西藤原の休憩所前の駐車場に8時前に着く。
すでに7,8台駐車しており、平日にもかかわらず賑わっているようである。
あたりは一昨日の雪がうっすらと残っている。
準備を整え、8:15、鳥居をくぐり藤原岳表道登山道を登り出す。
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2合目のあたりからは雪を踏みしめての上りである。
1時間ほど歩いた4合目で少し休憩をする。
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雪は徐々に深くなるが、先行者のトレースがついているので歩きやすい。
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2時間ほど歩いて、9:15、聖宝寺道と合流する8合目に着く。
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8合目あたりでは5,60cmの積雪があり、先行者はツボ足でのトレースなので、我々は練習のためここでワカンを装着する。
初めてワカンを着ける人もいる。
傾斜が増す中をトップを交代しながら登っていく。
11:00、9合目の展望地に到着する。
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9合目からは更に傾斜が増し、積雪も深いので予定よりもだいぶ時間がかかる。
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11:45、やっと藤原山荘避難小屋に着く。
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小屋の中には3パーティほどが憩っている。
我々もここでゆっくりと昼食タイムを取る。
持参の熱々のおでんを頬張り身体を温める。
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ゆっくりと休憩し、小屋に荷物を置いて、空身で藤原岳展望丘を目指す。
まだ先行者が誰もいないので、ワカンを履いてのラッセルとなる。
途中からガスがかかり、山頂が隠れてしまい少し遠回りをしてしまう。
ワカンを履いていても膝上まで沈む積雪の中、山頂直下の急斜面を登って13:35、やっと山頂に立つ。
普通なら20分ほどで登れるところを50分もかかってしまう。
まだ先行者の誰の足跡もついていない山頂は気分がいい。
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山頂に着く頃にはガスも切れて、御池岳や竜ヶ岳も見えてくる。
だいぶ冷え込んでおり、少しエビの尻尾もついている。
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展望を楽しんだ後、下りはどこでも歩けるので、適当に斜面を選んで駆け下る。
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14:10、小屋に戻り、荷物を背負って下山にかかる。
帰りは急斜面ではシリセードをしたりして楽しみながら下る。
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1時間半ほど下って、15:45、駐車場に戻ってくる。

近くの日帰り温泉で汗を流し、事故で少し渋滞する中を午後7時前名古屋に帰り着く。



今年最初の雪山山行で、ワカン歩行のトレーニングを計画したが、想像以上に積雪が多く、ワカンを付けていても山頂付近では膝上までも沈んでしまうほどであった。
まだワカンの取り扱いがうまくできないこともあったが、今後もトレーにイングを積んで徐々に雪山の楽しさと厳しさを味わえるようになってほしいものである。

                        山遊人
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冬晴れの湖南アルプス(堂山~太神山)
2012/12/09(Sun)
湖南アルプス「堂山(384m)~太神山(たなかみやま)(600m)」

12月8日(土)

山の会の同期会で、琵琶湖の南、大津市にある「湖南アルプス」の「堂山」と「太神山」へ山行する。
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【コースタイム】
金山(6:50)→アルプス登山口(9:03/9:15)~堂山(10:15)~阿弥陀ヶ原(11:13)→迎不動(11:46/12:10)~中不動(12:47)~涙不動(13:06)~矢筈ヶ岳分岐(13:16)~太神山(13:40/13:50)~矢筈ヶ岳分岐(14:16)~泣不動(14:19)~中不動(14:33)~富川道出合駐車場(15:09)→名古屋(17:32)



今冬一番の冬型配置になり寒い日である。
14名の参加を得て、朝7時前に集合し、東名阪、新名神を走り、瀬田東ICで出て、アルプス登山口に9時過ぎに着く。
堂山登山口対岸の堰堤を越えた所で下車し、河原に降りて準備をし、ストレッチをする。
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谷を渡り堂山に取り付く。
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谷に沿った道を上がり、堰堤を越えて尾根筋に出る。
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尾根上は風が冷たいが青空が広がり、目の前に堂山山頂が見えてくる。
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稜線上にはツツジが多く花の咲く春もいいかも知れない。
花崗岩の急登を過ぎて1時間ほどで狭い堂山山頂に着く。
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眼下には琵琶湖や大津の町並みが広がっている。
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堂山山頂からは花崗岩を縫って行く変化に富んだ稜線上の道が続いている。
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振り返れば越えてきた堂山が大きい。
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北には金勝アルプスの鶏冠山や天狗岩が見渡せる。
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この頃より黒い雪雲が流れてきて、空を覆い始める。
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最後のザレの斜面を登って、ここから稜線を下る。
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傾斜が緩やかになると間もなく鎧ダム上流の阿弥陀河原に飛び出す。
地図上ではダム湖になっているが、ほとんど水のない河原の道を歩き鎧堰堤に出る。
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この堰堤は、明治時代にオランダのデ・レーケによって作られた石積みの堰堤である。
このあたりにはデ・レーケの構築した堰堤が各所にある。
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谷筋の道を下って12時前に迎不動前の林道に飛び出す。
この頃よりみぞれ混じりの雪がふり出し寒いので、迎不動の社の中で昼食を摂る。
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12時過ぎ、太神山に向けて林道を奥へとしばらく歩き、車止めを過ぎてしばらくで、右へ東海自然歩道となっている山道に入る。
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少し急な道を登り尾根上に出て、中不動を過ぎ、13時過ぎ泣不動に出る。
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矢筈ヶ岳への道を右に分けるとしばらくで、柔和な面白いお顔をされた脇侍のある不動寺の鳥居をくぐる。
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広くなった参道の道をしばらく上がり、不動寺本堂に出る。
赤いお不動さんの祀られた脇の200段ほどの急な階段を登る。
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脇には立派な舞台作りのお堂が建っている。
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階段を登り切り、三角点の建つ眺望のない太神山山頂に出る。
辺りにはうっすらと雪が積もっている。
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境内の大きな岩をくぐって帰途に着く。
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登ってきた道を下り、林道をしばらく歩いて午後3時過ぎ「矢筈ヶ岳」の登山口である富川道分岐に着く。
ここで待っていたバスに乗り帰途に着く。

新名神を順調に走って午後5時30分過ぎ名古屋に帰る。



初めての湖南アルプスの堂山から太神山への山行であったが、堂山は400mにも満たない低い山にもかかわらず花崗岩の岩場が続き、アルプスの名に恥じない変化に富んだ面白い山であった。
また、太神山は信仰の山であり、奥深い山中に建つ不動寺の立派な舞台作りの建物などが印象的であった。
湖南アルプスは、北の鶏冠山や竜王山には行ったことがあったが、初めての堂山や太神山への山行も結構楽しむことができた。

                     山遊人
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紀勢:姫越山で研修山行
2012/12/03(Mon)
12月2日(日)

姫越山(503m)

(地形図等については、前回の下見に行った時のものを参照してください。)

所属する山岳会の新入会員研修山行で、紀勢の姫越山へ山行する。
今冬一番の寒気が入り、寒い日である。
新入会員9名、スタッフ8名、合計17名で、朝7時に集合し、紀勢道を走る。
はやくもバスの中では、地形図の読み方やコンパスの使い方等の講習が始まる。
午前9時前に錦漁港の日の出公園駐車場へ着く。
ストレッチ、準備を整え、各班ごとに注意を受けてからて9:15出発する。
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姫越山南西尾根登山口から登り始める。
40分ほどで展望台に着く。
ここから錦湾がよく見える。
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ウバメガシの林の尾根道を上がり、10時30分過ぎ爺ヶ塚を過ぎる。
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前姫越からの尾根道と合流してすぐに、今度は姫塚を過ぎる。
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最後の岩場を過ぎて、11:05姫越山山頂に着く。
眼下に芦浜や熊野灘が広がっている。
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昼食後、ここでも山座同定等の実習指導を行う。
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11:45芦浜に向けて南東尾根を下山にかかる。
30分ほど下ると、展望台から見る芦浜や芦浜池が近づいてくる。
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ジグザグを切って下り、海岸間近かのウバメガシの林を抜け弓型に広がる芦浜に飛び出す。
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少し曇っているが、静かに波が打ち寄せ、いつもながらの静寂の浜である。
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他に誰もいない砂浜で、皆思い思いに休憩する。
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芦浜池に寄ってから芦浜峠に向けて150mほど登り返す。
峠でセルフレスキューの実習訓練をする。
ロープにプルージックで結んでの滑落停止の訓練や、カラビナをかけてのトラバース訓練などを行う。
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訓練後、姫越山山腹のトラバース道を下り、午後3時半過ぎバスの待つ道へと下る。
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帰途に廃校になった小学校を回収した日帰り温泉に立ち寄り、大渋滞の名阪道を走って午後8時名古屋に帰り着く。



参加された皆さん非常に熱心に訓練等に取り組まれ、成果の多い新入会員研修山行ではなかったかと思う。

                          山遊人
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