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初冬の南鈴鹿:高畑山~那須ヶ原山
2012/11/26(Mon)
11月25日(日)

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山仲間2人と一緒に、鈴鹿南部の「高畑山」と「那須ヶ原山」へ教室山行の下見を兼ねて出かける。
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今秋の最低気温を記録するほど冷えて寒い朝だが、晴天の一日である。
午前6時に集合して東名阪道を通り、亀山ICを出て、R1号を鈴鹿峠まで走り、トンネルを抜けてすぐ狭い道を左に曲がる。
7:10大きな万人常夜灯がある東海自然歩道の茶畑の駐車場に駐める。
すぐ後から他の車2台も駐車する。
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7:15準備を整え、茶畑の中の東海自然歩道を高畑山に向けて出発する。
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茶畑には白い霜が降り、道の水たまりには氷が張っているほど冷え込んでいる。
すぐに高畑山への道の分岐に出る。
少し行くと左手に「鏡岩」の旧跡が現れる。
「岩に映った旅人を山賊が襲った」といういわれのある岩である。
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鏡岩の上から見下ろすと、鈴鹿峠の辺りは紅葉が盛りである。
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杉林を抜け、徐々にきつくなる尾根上の道を行く。
途中の展望のきくところからは御在所岳や鎌ヶ岳もよく見える。
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先には高畑山も見えてくる。
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しばらく行くと花崗岩が崩壊したナイフリッジといわれる箇所に出る。
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見たほどには難しくなく、ロープが固定してあるので簡単に登ることが出来る。
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高畑山東峰を超え、8:42高畑山山頂に着く。
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山頂は360度の展望がきき、北には鈴鹿連峰、西には琵琶湖が薄く霞み、その後ろには比良の山並みが見える。
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南東には伊勢湾が逆光に輝いている。
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南にはこれから辿る那須ヶ原山への稜線が続いている。
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展望を楽しんだ後、那須ヶ原山へと歩を進める。
9:15溝干山を過ぎると、道は坂下峠に向けて急降下する。
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坂下峠はかつては林道が通じていたが、今は土砂崩れで林道は埋もれてしまっている。
峠から急登を100mほど登ると小笹山というピークを過ぎる。
すぐに唐木キレットという岩場を通過すると目の前に大きな岩壁が現れる。
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ここは鎖がついており直登することもできるが、我々は左側の巻き道を登り唐木山に着く。
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そこから幾つかアップダウンを繰り返し、10:45三ツ頭山を過ぎしばらくで油日岳への縦走路と別れて、10分ほど北に行き、11:15社の建つ那須ヶ原山山頂に着く。
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山頂からは北に展望が開けているだけである。
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ドウダンツツジが真っ赤に紅葉している下で昼食にする。
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風も止んで暖かな陽だまりでゆっくりと休憩をする。
11:55表参道の登山道を参詣橋に向けて下る。
檜林を抜けると眼下に大原ダムが見えてくる。
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鹿よけの柵の扉をはずして伐採された斜面を下ると、枯れ残りのススキが逆光に輝いて美しい。
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30分ほど下りて林道出合の那須ヶ原山登山口に出る。
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林道を少し歩いて参詣橋に出る。
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このあたりの黄葉もきれいである。
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本番では、ここまでバスに入ってもらう予定であるが、今日は車が駐めてある鈴鹿峠まで引き返さなければならない。
7㎞2時間以上かけて坂下峠を越えて鈴鹿峠に出て、14:40駐車場まで戻る。
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三連休で名阪道が大渋滞しているので、R1号から名四国道を走り、午後4時半頃名古屋に帰る。



このあたりの鈴鹿峠以南の山々へは初めての山行であったが、標高800m程度の高畑山、那須ヶ原山、油日山といい山が続いている。
雪もそんなに降らないので、冬の暖かな日に訪れてみると面白い山行ができそうである。
また、稜線上には馬酔木の木が多いので、白い花をつける春もいいかも知れない。

                                 山遊人

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鈴鹿:藤内壁・後尾根~御在所・地獄谷
2012/11/20(Tue)
11月19日(月)

レベルアップを兼ねて、所属する山岳会の山仲間と二人で、鈴鹿御在所岳の藤内後尾根を登り、滋賀県側へ下り地獄谷を登り返すコースで山行する。

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朝6時に集合して車で東名阪を走り、鈴鹿スカイランの裏道登山口に7時過ぎに着く。
少し冷えるが、晴天の一日になりそうである。
準備を整え、7:15裏道を登り出す。
40分ほどで藤内小屋に着く。
平日のため誰もいない。
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休憩後、裏道を上がり、8:15藤内沢出合に着き、左手の藤内沢に入り、10分ほど登って左手の沢から後尾根末端を登り出す。
少し登ると前尾根が朝日を受けてスッキリと立ち上がっているのが見える。
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傾斜した一枚岩を登り「一の壁」の横に出る。
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更に登り、ルンゼに大きな岩が挟まっているチョックストンの箇所に出る。
いつもここで苦労しながら登るのだが、今日もなんとか二人共通過する。
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ここからはブッシュの中を登り、10:15頃中道に飛び出す。
ロープウェーで上がって来た観光客で賑わう朝陽台で早めの昼食を摂る。
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昼食後、一旦裏道を国見峠まで下り、滋賀県側の上水晶谷を下る。
40分ほど下って地獄谷出合に出る。
出合にはテープなどのマークがあり、結構歩かれているようである。
日のささない暗い谷を登り出す。
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概ね左岸に薄い踏み跡があり、そんなに高巻く箇所もなく、出来るだけ沢の中を歩きながら高度を上げて行く。
12時頃比較的大きなナメ状の滝に出る。
ナメ滝なのでそんなに危険ではなく滝上を越えて行く。
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滝を越えてしばらくで、沢も段々と細くなり、水もほとんど枯れ出す。
最後は左手の笹の斜面に取り付き、御在所岳山頂を目指す。
大きな岩を越えて、13:00望湖台の御在所岳最高点に出る。
岩の上は観光客で賑わっている。
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山頂で記念写真を撮る。
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山頂からスキー場のゲレンデを通り、下りは一の谷新道をとる。
一の谷新道は急傾斜のためあっという間に下り、14:40一の谷茶屋のある鈴鹿スカイラインに下る。
上空を盛んにヘリコプターが舞っており、遭難事故があったのかも知れない。
林道を20分ほど歩き、車を停めた場所に15:00に戻る。

帰りに日帰り温泉で汗を流し、事故で渋滞する名阪道を走り、18:00名古屋に戻ってくる。



今日の山行は、後尾根を登り、また山頂から国見峠を経て上水晶谷を下り、再び地獄谷を登り返すという変化に富んだコースであった。
久し振りに岩の感触を思い返すことができたとともに、地獄谷というまた新しいコースを発見できた山行であった。

                          山遊人
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初冬の光降り注ぐ:姫越山と芦浜
2012/11/16(Fri)
11月15日(木)

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登山教室の生徒さん4人と一緒に紀勢の「姫越山」に山行する。
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当初鈴鹿の「霊仙山」へ山行する計画であったが、前日から強い冬型の気圧配置になり、鈴鹿北部の山は雨か雪が予想されたため、三重県南部の紀勢地方の「姫越山」に計画を変更する。
6:40名古屋を出発して、東名阪、紀勢道を走り、午前8時過ぎ錦漁港の日の出公園駐車場に着く。
名古屋を出るときにはかなり雨が振っていたが、さすがに南の地方、こちらは青空が広がる晴天のいい天気である。
準備を整え、午前8:30登山口を目指して出発する。
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目の前にはこれから登る尾根の先に姫越山がそびえている。
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5分ほどで津波避難所となっている階段を上がって、姫越山から南西に伸びている尾根に取り付く。
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尾根上の道を行き、45分ほどで海側の展望が開けた岩の上に出る。
眼下には穏やかな錦湾が広がっているのが見える。
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姫伝説の「爺塚」が路傍にひっそりと祀られている横を通過する。
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ウバメガシの樹林の中の道は「前姫越」の山腹を巻くようにして登っていく。
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右から芦浜峠から上がってきた尾根道を合わせ、しばらくで「姫塚」を通る。
こちらは少し立派な道標が立っている。
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山頂直下の岩場を過ぎ、10:15狭い姫越山の山頂に着く。
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山頂からは、東側に展望が開け、熊野灘が逆光に鈍く輝き、これから辿る弓型の「芦浜」や「芦浜池」も小さく見えている。
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しばらく休憩した後、山頂から東に伸びる尾根上の道を芦浜を目指す。
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この道はゆるやかに下っており歩きやすい。
398mのピークを越え、新桑への分岐を左に分けると、道はジグザグを切って急激に下りだす。
1時間ほど下り、11:45頃平坦な所に出て、ここを左手に曲がり、作業小屋を過ぎ、神社の鳥居のある前を過ぎると、芦浜池のほとりに出る。
木漏れ日の中をウバメガシの林を抜け、芦浜池湖畔に出る。
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蒼い水を湛えた芦浜池の後ろには下ってきた尾根が青空にそびえている。
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砂浜を歩いて12:00「芦浜」に出る。
弓型を描いた浜には他に誰もおらず、まさに我々だけのプライベートビーチである。
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風もなく静かに打ち寄せる潮騒の音を聞きながらゆっくりと昼食をとる。
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四人組、海を見ながら何を語るか?
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12:45帰途に着く。
芦浜峠まで少し登り返し、姫越山山腹の水平道を1時間ほど歩いて、錦湾を目の前にした民家の横の登山口に下り立つ。
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漁港に沿った海沿いの舗装道路を20分ほど歩いて、14:15駐車場へ戻る。

帰りに、元小学校だった所を温泉に回収した日帰り温泉で汗を流し、紀勢道から夕方の渋滞で混む東名阪を通って、午後5時半過ぎ帰名する。



名古屋では今年一番の寒い日で、雨も降る天気であったが、南の紀勢地方では晴天のいい日和であった。
初冬の光に溢れた中、悲しい姫伝説が伝えられる「姫越山」に登り、帰りには静かな「芦浜」の浜を独り占めに出来るという贅沢な山行であった。

                     山遊人
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最高の紅葉美:雨乞岳(1238m)
2012/11/09(Fri)
11月8日(木)

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登山教室の受講生有志の方々と、10月の教室山行で雨のため山頂まで行けなかった鈴鹿の雨乞岳へ山行する。
今日は郡界尾根という地図には載っていない道を登り、下りにはあまり登山者の多くないコクイ谷沿いの道を歩いて周遊するというコースである。
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武平峠(8:13)→郡界尾根登山口(8:25)→いっぷく峠(8:45)→三人山(9:40/9:50)→東雨乞岳(10:35)→雨乞岳(10:45)→杉峠(11:20/11:40)→コクイ谷出合(12:50)→クラ谷分岐(14:10/14:20)いっぷく峠(14:35)→郡界尾根登山口(14:55)→駐車場(15:00)



朝方やや雲が広がるが、晴天が予想される天気予報である。
朝7時前に集合し、9人の参加を得て、車2台に分乗し、鈴鹿スカイラインの武平峠を越えて滋賀県側に少し下った駐車場に午前8時過ぎに着く。
ストレッチをした後、8:12スカイラインを少し下って登山口を目指す。
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大きな雨量計ボックスのある所から右手の谷を渡り、雨乞岳郡界尾根登山口から登り出す。
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谷を渡るといきなり檜(杉?)林の中のかなり急な斜面を登リ出す。
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途中にはかなり大きく立派な古木も残っいる。
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30分ほどで「いっぷく峠」と書かれた郡界尾根上に出る。
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ここから北西に進路をとり、尾根上の道を行く。
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あたりの林では紅葉が盛りである。
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谷筋には落ち葉が降り敷き広葉樹林の素晴らしい紅葉の眺めが広がる。
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途中三人山を通り、東雨乞岳直下の最後の250mほどの急登をこなし笹の中の道を行く。
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10:35、風の強い東雨乞岳山頂に立つ。
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南東には鎌ヶ岳から鎌尾根方面が薄日の中に霞んで見えている。
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記念写真を撮った後、西に見える雨乞岳本峰に続く笹原の中の道をゆったりと行く。
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15分弱歩いて三角点のある狭い雨乞岳山頂に立つ。
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5,6人の先客パーティーがいるので、早々に山頂を後にして杉峠を目指す。
この頃よりだいぶ陽も射し始め、北部の山々を見ながらの快適な尾根歩きである。
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杉峠への急な斜面を注意しながら下り、11:20大きな杉の枯木の立つ杉峠に下り立つ。
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峠の下の陽だまりで昼食を摂る。
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11:40、かつての千草街道の登山道を下り、コクイ谷を目指す。
このあたりは落ち葉が降り積る中を紅葉の林が続いている。
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しばらく下ると、かつての「御池鉱山旧跡」に出る。
このような山中に最盛期には300人ほどが住んでおり、小学校もあったというが、今は歳月に埋もれ、石垣などの旧跡を残すのみである。
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神崎川源流の谷沿いの道をコクイ谷出合まで下る。
太陽に照らされて紅葉の林がますます輝いて見える。
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峠から1時間ほど下り、12:40神崎川にかかる丸太の橋を渡って右に行き、コクイ谷出合に出る。
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コクイ谷の谷沿いも紅葉がきれいである。
振り仰げば山腹がまさに錦織りなす彩錦の風景である。
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何度か左右に渡り返しながらコクイ谷上流を目指す。
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途中道の崩れた岩場を慎重にトラバースし、黒谷を越えてから沢谷に入り、滝の上を通り、14:10、前回の山行で通過したクラ谷分岐に出る。
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このあたりのブナの紅葉も見事である。
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ここから東に武平峠への道を暫く行き、沢谷峠を右に折れて10分ほどで往きに通ったいっぷく峠に出る。
峠からは朝登った道を下り、15:00、駐車場に無事たどり着く。



今日の山行は、有志による前回教室で行った雨乞岳のリベンジ山行であったが、天気にも恵まれ、紅葉のちょうど一番いい時期に遭遇し、参加された皆さん満足された山行ではなかったかと思う。
途中他の登山者と出遭うことも少なく、静かな山行ができた。
この時期は山々が冬ごもりに入る前の最後の輝きを放つ時期である。
すばらしい紅葉に出遭うのは、何年に一度ぐらいしかないが、日本の山の四季の良さを実感できる季節である。

                        山遊人


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紅葉盛りの鈴鹿:御池岳・土倉岳
2012/11/04(Sun)
11月3日(土)

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今日は文化の日、晴天の特異日である。
紅葉が見たくなって、鈴鹿の本を見ていて気になっていた北鈴鹿の御池岳と土倉岳(はぜくらだけ)に久し振りに一人で出かける。

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【コースタイム】

御池川林道駐車場(7:40) → 林道分岐(7:52) → ノタノ坂(8:15/8:20) → 送電線鉄塔(8:32) → イワカガミの尾根(9:20) → 土倉岳(9:35/9:45) → 御池岳テーブルランド上(10:05) → ボタンブチ(10:30) → 御池岳(10:58) → 奥ノ平(11:09) → 昼食(11:30/12:00) → T字尾根下降点(12:07) → 918ピーク(13:05) → 878ピーク(13:25) → 御池林道登山口(13:50) → 駐車場(14:02)



朝6時前に家を出て、宇賀渓から石槫トンネルを抜けて、滋賀県側のR421をしばらく走り、黄和田の集落で右折れし、愛知川の橋を渡って御池川林道に入る。
木地師の里「君ケ畑」の集落を通って、林道を30分以上走り、7:20頃駐車場に着く。
10台以上は駐車できそうな結構大きな駐車場がある。
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生憎と現地の天候はやや曇り空である。
7:40、準備をして、小又谷林道のゲートを抜け、林道を15分ほど行く。
右手にたくさん標識があるところから右の谷にかかる赤い橋を渡り、ノタノ坂への登山道に入る。
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ジメジメした谷沿いの道を20分ほど上がり、8:15標識の立つノタノ坂に出る。
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このあたりの林は紅葉が始まりかけており、きれいに色づき始めている。
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峠からも踏み跡ははっきりとついており、迷うことのない歩きやすい道が続いている。
峠から左に折れ茨川への道と別れ15分ほど登ると、送電線の鉄塔の建つ尾根上に出る。
ここで初めて御池岳や藤原岳が見え始める。
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二つ目の鉄塔を越え、土倉岳に続く淡々とした尾根道を徐々に高度を上げて行く。
土倉岳に近づくにつれ尾根にはイワカガミの葉がビッシリと敷き詰められている。
春の花の咲く頃はさぞたくさんの花で埋め尽くされることであろう。
是非今度はその頃にまた来てみたいものである。
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途中の河倉峠は分からず終いである。
9:35、雑木林の中の三頭三角点の立つ切り開かれた土倉岳山頂に着く。
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じっとしていると寒いくらいの天候なのでヤッケを着て早々に御池岳を目指す。
しばらく行った展望のきくところからは藤原岳の天狗岩や頭陀ヶ平方面がよく見える。
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開けた尾根を行き、眼前に立ちはだかる御池岳南面の壁のようになった斜面を喘ぎながら登る。
30分ほどでやっと御池岳のテーブルランドの一角に出る。
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広い御池岳山頂台地はどこでも歩くことができるが、ひとたびガスに巻かれると方向を見失いそうである。
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枯れた草原を北西に行き、10:40、ボタンブチの展望台に着く。
このあたりまで来ると、コグルミ谷の方から登って来た登山者と行き交うようになる。
展望台から望むと、紅葉の斜面がきれいである。
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眼下にはこれから下りに使うT字尾根を見下ろすことができる。
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ボタンブチから天狗鼻を通り、10:58、御池岳山頂に着く。
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寒いので早々に退散し、奥ノ平を経て台地の端のT字尾根下降点探す。
この頃より時々雲の切れ間から青空も顔を出すようになる。
途中振り返るとボタンブチの大岩壁が聳えて見える。
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ボタンブチの少し先のテープがついた下降点を見つけ、急な斜面を下りだす。
薄い踏み跡の非常に滑りやすい道を真っ逆さまに落ちるように下る。
やっと少し平らになった尾根上から紅葉したボタンブチの岸壁がよく見える。
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徐々に尾根は痩せてきて、ロープの垂れ下がった岩場を抜けて967ピークへ出る。
しばらく痩せ尾根を行き、午後1時過ぎT字の付け根にあたる918ピークに出る。
ここで90度左に折れ、ブナが多い気持ちのいい林をゆったりと878ピークまで行く。
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このあたりの紅葉も今が盛りである。
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878ピークからは南西に延びる尾根を一気に250mほど下り、13:40御池川林道に飛び出す。
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林道を15分ほど歩き、午後2時過ぎ駐車場に戻ってくる。



下界では少し寒いがいい天気であったらしいけれど、山の上は視界は効くけれども曇りがちの寒い日であった。
しかし、紅葉は今が盛りで、太陽が照っていれば素晴らしい紅葉がおがめたであろうが、少し残念である。

滋賀県川からの御池岳へは初めてであり、土倉岳も初めての山であった。
地図上には登山道はないが、土倉岳から御池岳への道、T字尾根上の道とも踏み跡はついており、地図とコンパスで確かめながら歩けば、ヤブコギもなく歩くことができる道である。

御池岳のテーブルランド上では他の登山者に遭ったが、土曜日だというのにそれ以外では一人の登山者とも会うこともなく、紅葉の進む林の中を静かな山旅ができた山行であった。
人の多い山は辟易である。
鈴鹿にはこの他にも地図には載っていないが魅力的なコースがたくさんあり、来年は少しこういったコースを開拓してみたいものである。

                                山遊人

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