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5月31日(木)
所属する会の山仲間3人と、日本百名山にも数えられる福井県の「荒島岳」に山行する。
【コースタイム】
中出駐車場(8:55)→登山口(9:15)→小荒島(10:55/11:10)→シャクナゲ平(11:30)
→荒島岳(12:45/13:15) →シャクナゲ平(14:00)→中出登山口(15:20)→中出駐車場(15:35)
朝6時半に出発し、東海北陸道の白鳥ICを出て、R158を西へ、大野市に向かう。
今日は、よく登られている勝原スキー場からのコースではなく、このたび駐車場等が整備された中出(なかんで)からのコースで登る予定である。
大野市のJR下唯野駅前の交差点を左折れし、蕨生(わらびょう)集落の中の「中出登山口」と標識が立っている角を左に中出林道に入る。
5.6分も走ると、林道左手に40台近くは停めることができる、真新しい立派な駐車場に午前8時半過ぎに着く。
2、3台駐車しているだけである。
水洗式のトイレも3基あり、登山届を出すボックスも設置されている。
立派な案内板もある。
ちょうど地元の管理の方が見え、いろいろと話をお伺いする。
その方のお話で、そこから林道を300mほど奥に行った登山口前にも5、6台は停められるということであり、今日は平日なので空いているということでそちらまで車で行く。
準備を済ませて、8:55登山口から荒れた林道を登りだす。
当たりはタニウツギのピンクの花が満開である。
路肩にはキンポウゲによく似た黄色いウマノアシガタも咲いている。
20分ほど歩いて、登山口から登山道に入る。
2、3回林道を横切り、谷の中の杉林の道を緩やかに登っていく。
このあたりは白いニリンソウの花が盛りである。
本当に花の多い山である。
少し先にはピンクのツツジが美しい横を通っていく。
徐々に高度を上げていくと、あたりはブナ林に変わり、ブナの新緑に体が染まりそうである。
1時間ほどで道は尾根上に出て、谷を大きく迂回し、「ひえ畑」と書かれた看板のあるところを通り、10:50小荒島岳との分岐に出る。
そこを左に1、2分登って小荒島岳山頂に出る。
何の標識もないが、眺望はすばらしい。
北には残雪をいただいた白山連峰をはじめとして、経ヶ岳などの奥越の山々、東には大きく堂々とした山容の荒島岳が目の前である。
少し休んで展望を楽しんだ後、さらに東にブナの林を20分ほど行き、11:30勝原コースから上がって来る道との三叉路シャクナゲ平に着く。
ここから少し下り、右手に佐開コースを分けると、いよいよ今日のもっともつらい登りの通称「もちがかべ」という急登が始まる。
入り口には滑落注意の看板も立っている。
鎖やロープが垂れ下がった一歩の段差が大きい階段状の急坂がしばらく続く。
20分ほどで尾根上に出ると、背後には通ってきた小荒島岳が聳えているのが見える。
ここから両側の展望を楽しみながらの尾根歩きが続く。
山頂は見えているのだが、ここからも山頂直下までも結構な登りが続く。
つらい登りを道端のイワカガミやカタクリなどの花々が慰めてくれる。
谷筋にはまだ消え残りの雪が埋めている。
最後の急登をこなし、笹の広がる緩やかな道を行き、やっと12:45一等三角点の荒島岳山頂に到着する。
山頂には以前からある祠とともに、つい最近地元の有志が作った丸い立派な方位盤がある。
山頂で全員で記念撮影をする。
やや霞んでいたが、山頂からは白山連峰や能郷白山などを望むことができる。
また、眼下には田植えの終わったばかりの大野盆地が美しい。
先客がほとんど去った静かな山頂で30分ほど休んで昼食を摂り、13:15下山の途につく。
登って来たのと同じ道をのんびりと下り、15:35駐車した登山口に無事下山する。
日帰り温泉に立ち寄り、一日の汗を流していると、南に下る下山コースで遭難事故があったということである。(詳細はわからない)
東海北陸道を走り、午後7時名古屋に帰ってくる。
今日の山行は、中出コースという深田久弥も歩いたというコースをとったが、こちらのコースは時間は少し余分にかかるが、勝原コースのような急峻な所も少なく楽しい歩きができた。
何よりも花の種類が多いコースで、これからは人気が出てきそうなコースである。
【途中でであったその他の花々】
山遊人
5月26日(土)
所属する山岳会の新入会員研修で、高島トレイルの「赤坂山~寒風」へ山行する。
新入会員9名、指導員9名の計18名で、朝7時に集合してマイクロバスで琵琶湖西岸の高島市マキノ町の赤坂山を目指す。
天気はまあまあの晴天である。
さっそく途中のバスの中ではコンパスの使い方や地図読み、セルフレスキューなどの研修がある。
9時前にマキノスキー場の駐車場に到着する。
春の花を求めてか、けっこう登山者が多い。
準備運動をしてから9:15出発にする。
スキー場を抜けて登山口に。
登山口から急な階段上の道を20分ほど登り展望地に着く。
眼下には田植えを終えたばかりの田んぼに水が張られた風景が広がり綺麗である。
琵琶湖の湖岸は霞んではっきりとは見えない。
途中ではタニウツギのピンクの花がちょうど満開を迎えている。
1時間ほどで東屋の建つ「ブナの木平」に到着する。
リーダーより地図を出してのコンパスと地形図の使い方の実地研修が始まる。
休憩の後、一旦谷に下り、堰堤を越えてまた尾根に登り返す。
もう最盛期は過ぎていたが、このあたりではまだイワカガミの花がちらほらと咲いている。
しばらくの登りで粟柄越の峠に出て、主稜線を右に曲がり赤坂山を目指す。
15分ほどの登りで11時過ぎ赤坂山山頂に立つ。
北の三国山やこれから向かう寒風方面の山々は見えるが、遠くの山は霞んで見えない。
山頂で昼食タイムを取る。
昼食後山頂で地図を広げて山座同定などの研修をする。
その後全員で記念撮影をする。
11時半過ぎ、来た道を粟柄越まで下り、峠から南へ寒風を目指す。
ここからは潅木や草原状の道が続き、気持ちのいい稜線歩きである。
寒風への最後の登りをこなすと山頂直下には美しいブナ林が続く。
午後1時半過ぎ広い寒風の山頂に出る。
たくさんの登山者が憩っている。
しばらく休憩をした後ここから東へ急な道を下山にかかる。
この道もブナの美しい林が続く気持ちのいい道である。
30分少し下ると展望地があり、ここで一休みする。
眼下にはマキノスキー場やメタセコイヤの並木道がよく見える。
寒風から1時間ほど下りスキー場の上部に出る。
ここでは立木にザイルを結び、セルフレスキューとしてプルージックの結び方などの研修がある。
新入会員全員熱心に取り組んでいる。
研修を終え、スキー場の中の道を蕨などを取りながら、三々五々に下る。
午後3時半過ぎバスの待つ駐車場に無事下山する。
ゲレンデ下にある日帰り温泉で一日の汗を流し、16:45バスに乗り、帰宅の途につく。
午後6時半過ぎ無事名古屋に帰り着く。
今日の研修山行は、スッキリとした晴天ではなかったが、初夏の爽やかな風に吹かれて、気持ちのいい山行であった。
参加された新入会員の皆さん、熱心に研修に取り組まれ、今後の山行に大いに役立った山行であったと思う。
今後安全で楽しい山行をしていくためにも有意義な一日であったことを確信する。
山遊人
5月23日(水)
名古屋最大級の人工登攀(ボルダリング)の施設が20日にオープンした。
チョッと覗いてみたが、すごく大規模な施設だ。
特に室内の壁は一度に何十人も取り付くことができそうである。
試しに一度挑戦してみたいものである。
中日新聞の記事
山遊人
5月20日(日)
所属する会の同期会で、南紀の姫越山に山行する。
今回の参加者は17名である。
「姫越山」、なんといい山の名前であろう!
最後に山のいわれの伝説を載せておいたが、悲しい物語である。
午後から雨が心配される天候である。
朝7時前に集合し、マイクロバスで東名阪、伊勢、紀勢道を走り、午前9時前に大紀町錦漁港の町営駐車場に着く。
駐車場には大地震の際の津波に備えてか、常夜灯に現在地の標高が書いてある。
体操をした後9:15に出発し、町の中を抜け、津波の避難所にもなっている登山口の階段から登り始める。
階段を登り切ると避難所の広場があり、そこから眼下に錦の町が広がって見える。
南国特有のウバメカシなどの茂る尾根道を登り、10:00展望台と書かれた眺望の開けたところに出る。
道の脇にはまだ散り残りのツツジが咲いている。
尾根を登り、道が前姫越の山腹を巻くようになると、姫伝説ゆかりの爺ヶ塚が足元にひっそりと佇んでいる。
前姫越から来る稜線の道を右から合わせると、しばらくで姫塚が現れる。
爺ヶ塚に比べるとこちらの塚は大きく立派である。
大きな岩の出てきた最後の急坂を登り切り、11:15姫越山山頂に着く。
眼下には弓型の芦浜の浜が広がっている。
他に誰もいない静かな山頂で昼食を摂る。
全員で記念撮影をする。
11:30芦浜に向けて下山にかかる。
途中前姫越山頂を通過する。
前姫越を超えると急な下りになり、積もった落ち葉に滑らないように注意しながら下りて行く。
午後1時前芦浜峠に下り、左に折れて芦浜に向けて15分ほど下る。
下るに連れて潮騒の音がだんだんと大きく聞こえてくる。
堰堤を越えて、誰もいない芦浜に出る。
静かな波の打ち寄せる浜で皆楽しそうである。
帰りに近くの芦浜池に立ち寄る。
芦浜峠まで登り返し、近畿遊歩道となっている水平道を1時間ほど歩く。
午後3時前、避難所の階段を下り錦漁港へ下りる。
そこからバスに乗り、大宮大台IC近くの日帰り温泉で汗を流し、気勢、伊勢道を走り、事故で大渋滞する東名阪道を通り抜け、午後7時半過ぎ名古屋に帰る。
【姫塚伝説】
秋も終わりに近い日の夕暮れのことです。数日前から伊勢路に入り、奥熊野へと向かう途中、錦浦近くの峠にさしかかっていた二人連れがありました。
桃眉(桃の実のようなまゆずみを額に二つ置くこと)をつけ、金襴の内掛けを身にまとった由緒ある姫と肩衣袴姿の老武士とが、足取りも重く峠にさしかかっていました。
峠の頂には大きな石が「どすん」と、座っているではありませんか。ひと休みするには都合のよい石です。少し休もうと爺やが姫の顔を見ると、姫は疲れた顔で爺やに言いました。
「爺や、私はもう一歩も歩けないわ。」
「姫、旅路はまだ長うございますぞ。」
姫は、飢えと渇きのために精根がつきそうになっていました。
「私はもう・・・・・。」
その時、姫は小さな声でつぶやくと、その場に倒れてしまったのです。
「姫、どうなされたのじゃ。」
爺やは驚いてからだを揺すってみましたが、姫はうつろな目で口もとを指さすのみです。
「かわいそうに、のどが渇いたのだな。」
爺やは先ほど通ってきた谷川へと、山道を下っていきました。自分も一口「ごくり」と、のどをうるおし、竹筒にいっぱい水を満たして、むちゅうで姫のところへと山道をかけ登ってきました。竹筒を口もとに近づけましたが、姫は身動きひとつしません。
「姫よ、いったいどうなされたのじゃ。」
爺やがそう叫んだときには、すでに姫は息絶えていたのです。爺やは、わなわな震えながら、その場にうずくまってしまいました。
今、まさに沈もうとしていた秋の夕日が、姫の金襴の内掛けに、きらきらと照り映えて、いっそう悲しみを添えていました。
やがて、我を取りもどした爺やは、姫の亡骸を丁重に葬り、自分も切腹して姫のあとをおいました。
現在でも、錦から新桑に越える峠道があり、石が積まれた塚が残っています。人々はそれを「姫塚」と呼び、少し錦側に下ったところの塚を「爺塚」と云い伝えています。
この出来事があってから、人々はこの峠のある山を「姫越山(ひめごやま)」と呼ぶようになったということです。
低気圧が近づき雨が心配された天候であったが、歩いている間は何とか降られずに済んだ。
姫越山の悲しい「姫伝説」と、熊野灘に面した美しい芦浜の浜という山と海の両方を楽しめた山行であった。
山遊人
5月16日(水)
所属する会の行なっている登山教室で、鈴鹿の鎌ヶ岳から鎌尾根を経て宮妻峡までの山行を行う。
今回の参加者は受講生13名、指導員4名、合計17名である。
前日までの雨も夜半にはあがり、大陸の高気圧が張り出す爽やかな日である。
朝7時前に集合し、鈴鹿スカイラインの武平峠トンネルを抜けた滋賀県側の駐車場に午前8時前に着く。
準備体操をし、リーダーから諸注意を受けた後、8:20武平峠に向けて出発する。
10分ほどで武平峠に出て、右に鎌ヶ岳への稜線の道を登り出す。
少し登ると視界が開け、鎌ヶ岳山頂も見えてくる。
途中には花崗岩の岩場もあり、受講生は緊張しながら登っていく。
頂上直下の岩場には、先行する登山者が取り付いているのも見える。
さらに歩みを進め、急な山腹のジグザグ道を登る。
9時半過ぎヒョッコリと鎌ヶ岳山頂に飛び出す。
途中から巻き道に入ったようで、下から見ていた岩場の道は通らずに来てしまったらしい 。
このような巻き道があることは知らなかった。
山頂で皆で記念写真を撮る。
山頂からの展望を楽しんだ後、岳峠への急な道を注意して下る。
15分ほどで岳峠に着く。
左に雲母峰、ホタガ谷への道を見送り、いよいよ峠から先鎌尾根に取り付く。
鎖のついた山腹をトラバースして、尾根上に出る。
すでにアカヤシオの最盛期は過ぎていたが、一本だけまだ花を付けている木を見つける。
振り返れば鎌ヶ岳の南面の岩峰が鋭くそびえている。
その向こうには御在所岳山頂も見える。
いくつか小ピークを越えていくと、咲き始めたピンクのシャクナゲの花をあちらこちらに見ることができる。
足元にはリンドウの青い小さな花が沢山咲いている。
峠から1時間ほど歩き、途中の衝立岩を鎖につかまりながら巻いて通過する。
衝立岩を通過して振り仰ぐ。
衝立岩を過ぎ、11:35滋賀県川に下る道との三叉路に出る。
ここで昼食タイムを取る。
11:30再び鎌尾根の道を水沢岳に向けて歩き出す。
水沢岳直下には風化して滑りやすいザレ場があり、注意して通過する。
ザレ場を過ぎ、12:10水沢岳(宮越山)山頂に到着する。
水沢岳から急な道を下り、12:40狭い水沢峠に出る。
峠で左に折れ、急な山腹の道をしばらく下り、谷筋に出る。
今の時期そろそろヒルの心配もしたが、この谷ではまだ見かけない。
ここから谷の中の道を下り、午後1時半過ぎ林道に出る。
林道をしばらく歩き、バスの待つ宮妻峡キャンプ場の駐車場に13:20に着く。
バスに乗り込み、湯の山の日帰り温泉で汗を流し、午後5時半過ぎ名古屋へ帰ってくる。
今日の山行は、爽やかな初夏の風に吹かれ気持ちのいい山行ができた。
ガレ場やザレ場が各所にあり、岩場の歩き方等のいい勉強になった。
山遊人