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槍ヶ岳~穂高連峰大縦走
2010/08/28(Sat)
8月25日(水)~28日(土)

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夏も終わりに近づき、今年の夏山の季節も終わろうとしているが、40年前の学生時代以来となる北アルプスの槍ヶ岳~穂高連峰への縦走(全行程38Km)に山仲間と出かける。

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8月25日(水) 上高地から横尾へ

しばらく晴天が続きそうな絶好の天気予報である。
朝5時半に出発し、東海北陸道を走り、高山を抜け、8時半前に平湯のあかんだな駐車場に着く。
平日のため登山客はほとんどいない。
9時過ぎのシャトルバスで平湯温泉へ行き、そこから上高地行のバスに乗り換えて9時半過ぎ上高地に着く。
久しぶりに見る河童橋からの穂高連峰が、吊尾根をたわませ夏空に聳えている。
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今日は横尾山荘泊りなのであわてる行程でもなく、梓川右岸の明神までの散策路を行き、明神池で明神橋を渡り、徳沢へ向かう。
明神橋の上から明神岳の岩峰が仰ぎ見られる。
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観光客の少なくなった徳沢への道をのんびりと歩き、12時少し前に広い緑地の広がる徳沢園前に着く。
井上靖の「氷壁」で有名な徳沢園前で昼食を摂り一服する。
12時半、横尾に向けて出発し、午後1時半前に横尾に到着する。
久しぶりに見る横尾山荘はずいぶんと立派になっている。
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早速受付を済ませて部屋に入る。
2段ベッドが4組ある部屋でゆったりとして居心地がよい。
しかも、午後4時からは風呂にも入れるということで、まるで旅館並である。
平日にもかかわず宿泊客はかなり多く、我々の部屋の8つのベッドはすべて埋まっている。
一服してくつろいでいると、夕方突然の雷雨の襲来である。
土砂降りの雨であったがすぐに上がり、夕焼けが前穂高岳方面を赤く染める。
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明日の天候もよさそうである。
明日からの行程に備えて早々にベッドに潜り込み、午後8時半の消灯前には就寝する。


8月26日(木) 横尾~槍ヶ岳(3180m)へ

朝5時に朝食を食べ、5時50分に山荘を出発する。
外に出ると、屏風岩に朝日があたり、今日も天気がよさそうである。
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槍ヶ岳へと通じるなだらかな槍沢沿いの道を歩き、途中槍見河原から槍の穂先を見て、7時10分槍沢ロッジに到着する。
ロッジからは登りとなり、ババ平のテント場を過ぎ、槍沢大曲りで水俣乗越への分岐を過ぎると眼前に槍沢のカールが大きく広がってくる。
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しかし、槍の穂先はまだ見えない。
徐々に勾配の増す道を登り、氷河公園への道を分けると、しばらくでカールの中のモレーンの大地に出る。
ここで、初めて槍ヶ岳が尖峰を現す。
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目の前には東鎌尾根を登っている登山者がよく見える。
岩屑のガラガラの急坂を登り、殺生ヒュッテへの道を分け、最後の急登を登りきり、槍ヶ岳山荘の建つ槍の肩に11時40分に到着する。
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穂先に大勢の登山者が取り付いているのが見える。
早速に宿泊の受付を済ませて部屋に入る。
今日も蚕棚の2段ベッドある。
平日のためか割合に空いており、一人一枚の布団が使えるのはありがたい。
時間が早いので荷物を置いて槍の穂先に登りに行く。
20分ほどで山頂直下の梯子を登り山頂に飛び出す。
昼時のためか登山者はあまり多くない。
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やや雲は出ているがまだ展望は効く。
西には笠ヶ岳、北には北鎌尾根の向こうに鷲羽岳などの山々、東には登ってきた槍沢カールの上に東鎌尾根が見渡せる。
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残念ながら穂高方面は雲に隠れて見えない。
ゆっくりと山頂で展望を堪能し下山する。
そのころから徐々にガスが上がり始める。
夕食の時間までたっぷりとあるので昼寝を決め込む。
夕食を食べた後、外へ出てみると槍の穂先に夕日が当たりきれいである。
子槍にも夕日が当たっている。
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明日はいよいよ槍・穂の縦走が待っているので、今日も午後8時前には布団に潜り込み明日に備える。
夜中にトイレに起き外を覗くと、雲もない星空の下に、月明かりの下で槍ヶ岳が黒々と聳えて見える。


8月27日(金) 槍ヶ岳~北穂高岳(3106m)へ

午前4時30分に起床し、朝食前に外に出てみる。
黎明の東の空が赤く染まり始めた中、槍のシルエットの後ろに富士山や南アルプスが雲海の彼方に浮かんでいる。
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西には笠ヶ岳の真上にほぼ満月に近い月がポッカリと浮かんでいる。
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朝食を済ませ準備をして午前5時40分に北穂高岳に向けて小屋を出発する。
いよいよ今日は学生時代以来となる槍から穂高連峰への縦走の日である。
大喰岳、中岳、南岳、北穂高岳と3000m峰に4つ登らなければならない。
飛騨乗越に下り、大喰岳に登るころ槍の影が西の笠ヶ岳の山肌にくっきりと映って見える。
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30分ほどで大喰岳(3101m)に着く。
槍ヶ岳の穂先や肩の小屋がよく見える。
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少し下って登り返し、6時40分、中岳(3084m)山頂である。
だんだんと槍ヶ岳が遠くなる。
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天狗原の氷河公園への道を分けると、次は南岳(3033m)である。
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すぐ下には赤い屋根の南岳小屋がよく見える。
その後ろにはこれから向かう穂高の峰々が聳えている。
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10分ほど下って、午前7時前に南岳小屋に到着する。
ここでストックをしまい、大キレット越えの準備をし、気を引き締める。
上から覗くとこれからたどる大キレットを経る稜線上の道がうねうねと北穂高岳へと続いている。
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午前8時、いよいよ大キレットへの下りにかかる。
落石をしないように気を引き締め慎重に下る。
クサリ場や梯子が続き30分ほどで最低鞍部に降りる。
予想していたよりは下りやすくなっている。
鞍部から大キレットの核心部、長谷川ピークへの登りとなる。
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午前9時25分、長谷川ピークに到着する。
この前後が大キレットのいちばんの核心部で、右手には垂直に滝谷が切れ落ちている。
稜線を二度ほどまたいで乗り越し、A沢のコルに降りる。 
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更にクサリ場や梯子が続く「飛騨泣き」と呼ばれている最大の難所を通過して、北穂高岳への最後の登りにかかる。
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小屋直下の苦しい登りをこなして、午前11時に北穂高岳直下に建つ北穂高小屋にやっと到着する。
まだ早いので時間的には十分涸沢岳を超えて穂高岳山荘まで行けるが、眺めのよい北穂高小屋に泊まってみたくて、予約もしてあったので今日の行程はここまでとする。
小屋前のテラスからの大キレットを隔てた槍ヶ岳方面の眺めは写真などで有名であるが、残念ながらガスがかかり始め槍ヶ岳は望むことができない。
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テラスでゆっくりと昼食を摂る。
小屋で注文した久しぶりに食べるラーメンがおいしい。
小屋の受付を済ませて小屋裏の北穂高岳北峰に登ってみる。
少しガスがかかっているが、明日辿る北穂高岳南峰や涸沢岳方面の荒々しい岩稜がそそり立っている。
滝谷を登ってきたクライマーが岩稜の途中に立っているのも見える。
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眼下には涸沢カールの底がガスの切れ間から見え隠れし、涸沢ヒュッテや涸沢テント場のカラフルなテントが見下ろせる。  
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小屋に戻り部屋に行くと、今日も3人ごとに仕切った2段ベッドであったが、一人一畳当たりは使え、わりあいゆったりと過ごすことができる。
今日は大キレットを通過したため精神的にもやや疲れを感じ、昼から布団の中でゴロゴロと過ごす。
午後5時から夕食となり、ここの食事はおいしいと聞いていたが、生姜焼きの肉や野菜が出てとてもおいしくいただくことができた。
夕方から雨が降り出し、明日の天気が心配である。
今日も午後8時頃から就寝し、明日の最終日に備える。


8月28日(土) 北穂高岳~奥穂高岳~前穂高岳~上高地

4日目、いよいよ最終日である。
今日は涸沢岳、奥穂高岳、前穂高岳と三山を超えて上高地へ下山する日である。
朝4時半前に目が覚め外に出てみると、昨夜の雨も上がり、薄明かりの中槍ヶ岳方面が見えている。
4時半過ぎに朝食を済ませ、出発の準備にかかる。
午前5時過ぎ明るさが増し、大キレットを隔てた槍ヶ岳方面が赤く染まりだす。
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南には前穂高岳北尾根の岩峰群も見えている。
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午前5時15分頃出発し、北穂高岳北峰に上がる。
昨日超えてきた槍ヶ岳から大キレットに至る稜線がよく見下ろせる。
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南に少し下って、北穂高岳南峰に登り返す。
ここから涸沢槍を経て涸沢岳までも岩稜が続き、なかなか気の抜けない箇所である。
特に昨晩の雨で岩が濡れているので、滑らないように細心の注意を払い慎重に歩を進める。
涸沢槍方面に下る途中で振り返ると北穂高岳南面の荒々しい岩峰がそそり立っているのが見える。
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涸沢のコルまで下り、涸沢槍を巻いて、涸沢岳の登りにかかる。
長いクサリ場や梯子が何度も続き、大キレットの通過以上に慎重に登る。
涸沢岳(3110m)からは奥穂高岳や前穂北尾根が迫って見える。
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涸沢岳を少し下り、白出のコルに建つ穂高岳山荘に午前7時半に着く。
さすがにここは涸沢から登ってきた登山者などで賑わっている。
7時40分奥穂高岳に向けて登りにかかる。
すぐに梯子やクサリ場が現れ、いつもここで渋滞をする。
45分ほどかけて8時30分、祠や方位盤の建つ日本第3位の奥穂高岳(3190m)に登る。
すぐ南にはジャンダルムの丸い岩峰が聳えている。
この頃よりガスがかかり始め、槍ヶ岳方面や眼下の涸沢は見ることができない。
山頂は多くの登山者で賑わっているので、すぐ下の岩峰で休憩する。
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午前9時に出発し、前穂高岳に向けて吊尾根をたどる。
さすがに奥穂高岳から先は登山者が少なくなる。
幾度か登り下りを繰り返し、ゆったりとした吊尾根を歩き、9時50分前穂高岳手前の紀美子平に着く。
多くの登山者が憩っている。
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ここにザックを置いて空身で前穂高岳に登る。
結構な急登をこなして午前10時25分、今回の山行最後の前穂高岳(3090m)山頂に立つ。
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ガスが立ち込め周りは何も見えない。
すぐに下ってザックを回収し、午前11時岳沢に向けて重太郎新道を急降下する。
岳沢ヒュッテまでは急下降が続くも休まずに歩き続る。
ヒュッテ手前のお花畑がきれいである。
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12時20分、雪崩で崩壊した後今年7月に再建された赤い新しい建物の岳沢ヒュッテに着く。
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ここからはよく整備され、傾斜の緩くなった重太郎新道を岳沢に沿って森林帯を下り、午後2時、土曜日で多くの観光客で賑わう上高地に降りてくる。
釜トンネルまでの道路が大渋滞のため、平湯までのバスを1時間ほど並んで待たされ、午後4時ごろあかんだな駐車場へ4日振りに戻ってくる。
平湯温泉で日帰り温泉に入り4日間の汗を流して、午後9時前に名古屋へ帰ってくる。


今回の槍ヶ岳から穂高連峰への縦走は、学生時代に経験していたが、仲間が行ってみたいということで計画した。
40年以上経っており大キレットの通過を心配したが、あの頃と比べて随分と登山道も整備されており、心配したほどではなく予想したよりは時間もかからずに通過することができた。
しかし、北穂高岳から涸沢岳の通過の時のように岩が濡れていると難度があがり、細心の注意を要する。
いずれにしても、今でも北アルプスの一般道では屈指の難路であることには変わりはない。
今回は天候にも恵まれ、一緒に行った仲間も元気で完歩することができ、今年の夏のいい思い出として残る山行であった。

                           山遊人
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憧れの長次郎谷(ちょうじろうたん)
2010/08/22(Sun)
8月19日(木)~22日(日)  

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昨年映画化され話題になった新田次郎の「剱岳点の記」の舞台になった剱岳周辺で、3泊4日で行われた所属する山の会の指導員研修山行に参加する。
今回の研修では、映画の中で柴崎芳太郎たちが登頂に成功した長次郎谷からのルートをとって剱岳へ登る予定である。
また、今回の研修のカリキュラムは、岩稜や雪渓歩行、またテント生活技術の習得である。
 
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8月19日(木)

参加者はリーダーを入れて9名で、朝6時半に集合し、10人乗りレンタカーで東海北陸道を走り、立山ICを出て10時過ぎに立山駅駐車場に着く。
平日だというのに近くの駐車場は満車状態である。
美女平までのケーブルが動いていないので、室堂までバスで直通である。
12時過ぎに室堂に到着し、準備を整え12時半前に出発する。
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天気はよく、立山連峰や大日岳などが良く見渡せる。
みくりが池のほとりを通り、雷鳥荘から一下りして雷鳥平のテント場に着く。
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眼前にはこれから登る雷鳥沢沿いの登山道がジグザグに続き、稜線上には剣御前小屋も小さく見える。
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今回は、荷物をできるだけ少なくするようリーダーから言われていたが、どうしても余分なものが増え、重い荷物でつらい登りが2時間ほど続く。
午後3時過ぎやっと剱御前小屋の建つコルに到着する。
残念ながらガスがわき、剱岳は見ることができない。
コルからは今日からのベースキャンプになる剱沢が下の方に小さく見下ろせ、途中からは剱岳もガスの切れ間から姿を現す。
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30分ほどかけて剱沢のテント場まで下り、早速テントを2張り設営する。
何度来てもここのテント場からの剱岳の雄姿はすばらしい。
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今日はまだ平日のためかそんなにテントは多くない。
早速、夕食の準備にかかる。
今回は食料は軽量化のためすべてレトルト食品で、ご飯もα米なので、準備には時間がかからない。
食事をした後、暮れなずみ赤く染まりだした剱岳をあおぎ見て、食後のコーヒーを飲みながら至福のひとときを過ごす。
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明日の行動に備えるため、午後7時過ぎにはテントに潜り込み早々に眠りに着く。
そんなに寒くなく、3シーズン用のシュラフでは暑いくらいである。
夜中にトイレに起きると、月明かりの中一点の雲もなく剱岳が聳えており、明日もいい天気が続くようである。


8月20日(金)

朝4時に起床する。
今日はいよいよ剱岳への登頂の日である。
朝食を済ませ、午前5時20分剱沢に向けて出発する。
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小さな池のほとりから剱沢小屋を通り、20分ほど剱沢へ下ると、道は雪渓上を行くようになる。
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リーダーよりできるだけアイゼンは付けないで歩くように言われ、始めのうちは慣れないため滑りそうになるが、慣れるとスプーンカット上に上手に靴を乗せて歩くことができる。
前には後ろ立山連峰が朝の光にシルエットで浮かんでいる。
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武蔵谷、平蔵谷の出合を過ぎ、1時間ほどで長次郎谷出合に到着する。
両側が狭まった長い雪渓の長次郎谷が稜線に向けて突き上げている。
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ところどころ雪渓が切れたところがあり、ブリッジ上の割れ目が大きな口をあけている。
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登るに従いだんだんと傾斜が増してくる。
途中からどうしても不安になり、アイゼンを付ける。
中には最後までアイゼンなしで登りきった者もいる。
右手には八ツ峰の鋭い岩峰が連なっている。
8時半過ぎ、やっと長次郎谷上部に島状に張り出している通称「熊の岩」に到着する。
台地上にはテントが張られている。
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八ツ峰の5・6のコルへはこのあたりから取り付くということである。
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熊の岩から長次郎谷左俣に入り、更に上り詰めると、稜線直下で雪渓が切れて、岩壁を登る個所が現れる。
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ザイルの助けを借りたりして、全員無事に通過する。
苦しい登りが続き、路傍に咲く花に心が和まされる。
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最後のザレ場を登り詰め、10時40分、やっと全員剱岳北方稜線上の狭いコルに登りきる。
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見下ろせば、登ってきた長次郎谷が急な角度で落ち込んでいる。
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前には八ツ峰の岩峰が連なっている。
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コルからはしばらく薄い踏み後の北方稜線上を歩き、午前11時20分過ぎやっと剱岳山頂に到着する。
山頂からは、東に八ツ峰の上に雲の中から鹿島槍ヶ岳が顔を出しているのが望まれる。
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山頂でゆっくりと食事をとり、剱沢への一般登山道をとって12時少し前に下山にかかる。
さすがに一般道は登ってくる人が多い。
カニのヨコバイを通り、平蔵のコルに下り、長いクサリの付いた壁をトラバースし、前剱、一服剱を超えて、14時過ぎ剣山荘まで下る。
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登山者で賑わう剣山荘から剱沢源頭を横切り、剱沢のテント場へと登り返し、午後3時過ぎ到着する。
10時間近くに及ぶ長い行程であったが、憧れの長次郎谷から剱岳に登ることができ、皆気持ちのいい疲れで、夜はぐっすりと眠りに着く。


8月21日(土)

今日は普段あまり登られていない剱御前に登り、別山を経て帰ってくる予定である。
朝起きて外に出ると、今日も一点の雲もない素晴らしい天気になりそうである。
ゆったりとした行程なので、午前6時頃に出発する。
剣山荘から剱岳から続いている尾根上のクロユリのコルに登る。
朝日が差し込み、後ろ立山連峰が剱岳の後ろにシルエットで浮かび上がる。
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この道はクロユリのコルから先は最近はあまり歩いていないらしく、無理やりガレ場を登り、薄い踏み後を探しながらの歩行が続く。
ハイマツ帯をかき分け、やっと稜線上に飛び出す。  
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しばらく登り、9時前に剱御前に着く。
ここからの剱岳の眺めも素晴らしいものがある。
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剱御前からはよく踏まれた道となり、すぐに剱御前小屋の建つコルに出る。
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ここから立山方面へ行く稜線を少し登り、午前10時15分、祠の建つ別山山頂に着く。
5分ほどで最高点のある山頂に行き、ゆっくりと山頂からの眺めを堪能する。
別山からは急な下山路を直接剱沢に下り、12時過ぎにテントサイトに帰ってくる。
その後、今日はのんびりと過ごすことができ、各人思い思いに昼寝をしたり、喉を潤したりしながら、いつまで見ていても見飽きない眼前の剱岳を前にして、今回の山行を振り返りながらゆったりとした至福の時を過ごす。
夕食の後、リーダーを囲んで今回の山行の各自の役割などの反省をし、次回以降の山行に生かすことにする。
夜は少し風が出たが、最後の夜がゆっくりと更けていく。


8月22日(日)

4日目、今回の山行の最後の日である。
朝4時に起床して、テントをたたみ帰り支度をする。
4日間を過ごした名残惜しいテントサイトを後に、剱沢を登り返し帰途に着く。
剱御前のコルから最後の剱岳の雄姿を目に焼き付ける。
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遠くには弥陀ヶ原の上に薬師岳や槍・穂高まで遠く見渡せる。
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雷鳥平のテントサイトには休日のためカラフルなテントがたくさん張られている。
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室堂まで最後の登りをこなし、みくりが池に移る立山を見ながら午前8時半過ぎ室堂ターミナルへ着く。
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バス、ケーブルと乗り継ぎ、10時過ぎ立山駅の駐車場へ戻り、近くの温泉で汗を流し、東海北陸道を走り、午後4時、無事に名古屋へ帰り着き、4日間の日程を終わる。


今回の研修では、岩稜や雪渓歩きの技術の習得が目的であった。
特に雪渓上ではなるべくアイゼンを付けずに歩くようにリーダーから言われていた。
夏の雪渓はスプーンカットになっており、それを利用すれば上手に歩けるのだが、傾斜が急になってくると怖さが出てしまい、最後に少しアイゼンを使用することになってしまった。
メンバーの中には最後まで付けなかった人もいたので、自分としては努力が足りなかったかな…と、反省である。
途中少し体調を壊してしまい、仲間に迷惑をかけてしまったのではないかと反省である。
また、リーダーから事前に言われていたのに、荷物を減らすことができず、重い荷物を担いでの登りで、息がはずんでしまい、これも反省材料である。
研修が主体の山行であったが、憧れの長次郎谷を登ることができたことは、私の山行の一生の思い出として残っていくであろう。
いろいろと身に付けて行かなければならない技術が多いが、今後とも安全・安心登山のためには精進する努力を惜しまないようにしていきたい。
最後に、このような機会を与えてくださったリーダーはじめ、同行した皆さんに感謝を申し上げたい。

                        山遊人
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日本の高峰を独り占め(北岳・間ノ岳)
2010/08/07(Sat)
8月5日(木)~7日(土)

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連日35℃以上の猛暑が続く下界を後に、山の会の仲間たちと8人で、南アルプスの日本第2位の高峰「北岳」と第4位の「間ノ岳」に山行する。
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8月5日(木)

朝7時前に集合し、レンタカーで中央道を走り、伊那ICを出て、9時過ぎ北沢峠行のバスが出る旧長谷村「仙流荘」前の駐車場に到着する。
駐車している車は、平日のためかそんなに多くはない。
バスを待つ間に朝食をとったり、ストレッチをしたりして過ごす。
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10:05発のバスに乗り、南アルプス・スーパー林道を走り、約1時間で北沢峠に着く。
峠は「甲斐駒ヶ岳」や「仙丈ヶ岳」へ登る人たちで賑わっている。
北岳登山口である「広河原」へのバスの出発まで2時間ほどあり、あたりを散策したりして時間を費やす。
13:05発のバスで山梨県側の広河原に13:30に到着する。
残念ながら、広河原からは北岳はガスに隠れて見ることができない。
野呂川にかかる吊り橋を渡って、13:50いよいよ北岳への登山開始である。
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広河原山荘前から大樺沢沿いの道を30分ほど登り、大樺沢と別れて白根御池への樹林帯の急登を登りだす。
時間が遅いためか、こちらのコースをとるのは我々のほかに単独行の方だけである。
木の根の広がる歩きにくい尾根道を600m、2時間ほど急登する。
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2200mのあたりからトラバース道を30分ほど横切り、午後5時前に「白根御池小屋」に着く。
この小屋は2006年に建て替わったばかりで非常にきれいな小屋である。
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2階には個室もあり、トイレも水洗で都会のものと変わらないくらい清潔である。
水も自由に使用することができる。
食事までのひと時小屋前の広場でのどを潤したりして過ごす。
ガスが切れだし、少しだけ北岳へ続く稜線が顔をのぞかせる。
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食事はカレーなどの単品ではなく、山小屋のものとしては及第点である。
我々のグループだけで8畳の個室を使うことができ、布団も一人一枚で、この時期の小屋としてはゆったりと過ごすことができる。 
午後8時の消灯まで明日の北岳山行への思いなどの話に花が咲く。
夜中にトイレに起き、外に出てみると、ガスが切れて北岳が黒くそびえて見える。
明日の天気はよさそうである。


8月6日(金)

朝4時前に起床し、4時半に朝食を食べ、5時に小屋前に集合する。
ちょうど日の出の時刻で、北岳の頭が赤く輝いて見える。
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支度を整えて5時過ぎに出発する。
今日はいよいよ北岳に登る日である。
小さな池のほとりのテント場を通り、すぐに草スベリの急登に取り付く。
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ここのお花畑では、白いシシウドや黄色のマルバタケブキなどの夏の花が盛りである。
途中で朝日が鳳凰三山の上から登り始め、下には白根御池が小さく見える。
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1時間半ほど登ると、背後にシルエットの鳳凰三山がせりあがってくる。
地蔵岳山頂のオベリスクもよく見えるようになる。
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しばらく草付きの斜面を登り、7:15やっと小太郎尾根上に出る。
尾根からの眺めは素晴らしく、北には甲斐駒ヶ岳や八ヶ岳連峰、西には仙丈ヶ岳、そして南にはこれから登る北岳が朝日に輝いている。
また、遠くには北アルプスの槍・穂高連峰や中央アルプスも雲海の上に見えている。
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少し登ると富士山も雲の上に頭を出している。
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稜線上でコーヒータイムをとり、北岳への気持ちのいい尾根道をゆっくりとたどる。
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8:20北岳肩の小屋へ到着する。
北岳山頂はすぐ後ろに迫っている。
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少し休んだ後、いよいよ北岳への最後の登りにかかる。
50分ほどの登りで、大勢の登山者で賑わう日本第2位の高峰北岳山頂に到着する。

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この頃よりガスが出始め、残念ながら仙丈ヶ岳が見え隠れする程度で、周囲の山々は見ることができない。
山頂では皆で記念撮影をする。
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しばらく休憩した後、今日の宿泊小屋である北岳山荘へと下山にかかる。
11時頃中白根山との鞍部に建つ赤い屋根の北岳山荘に到着する。
宿泊の受付をするが、本日は夏山最盛期ということで、1畳に二人詰め込まれるほどの込み具合である。
2階の8畳ほどの暗い部屋に場所を確保した後、外に出て昼食を摂る。
時間があるので、希望者は空身で日本第4位の間ノ岳へ行くことにする。
12時に出発し、中白根山を経て間ノ岳に向かう。
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13:40間ノ岳山頂に着く。
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帰りの道で、2匹の子供を連れたライチョウの親子がハイマツの中から現れる。
人に慣れているのか、近づいても逃げていかない。
ヒナ鳥は盛んに草をついばんでおり、母親があたりを警戒しながらそれを見守っている。
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午後3時に小屋へ戻る。
同室に他の登山者が入ってくるのかどうか心配をしながら夕食までの時間を過ごす。
次から次へと登山者が到着し、廊下や階段にも人があふれている。
我々は早く到着したので、いちばん早い午後4時半に夕食を摂る。
結局他の登山者とは同室にならずに済み、今日も割合にゆったりと寝ることができる。


8月7日(土)

午前4時半、外の明るさにあわてて飛び起き外に出る。
カメラを持って小屋の裏の丘に出て、日の出を待つ。
防寒着を着ていても非常に寒い。(小屋で聞くと最低気温8℃)
富士山がシルエットで雲海の上に浮いている。
4:53、北岳の右の稜線下から太陽が顔をのぞかせる。
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瞬く間に黄金色の光が広がり、雲海が赤く輝き出し、富士山も赤く染まり出す。
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間ノ岳は太陽の光を浴びて真っ赤である。
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シルエットだった北岳にも徐々に明るさが増してくる。
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大自然の朝の一大ドラマに堪能し、小屋へ戻り冷えた体を温める。
朝食を食べ、午前6時過ぎに小屋を出て下山にかかる。
今日は八本歯のコルを経て、大樺沢を広河原まで下る予定である。
北岳山腹を少し登り、キタダケソウが金網で保護されたお花畑を通って行く。
お花畑は黄色やピンクの花で今が盛りである。
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振り返れば、間ノ岳を従え北岳山荘の赤い屋根が小さく見える。
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北岳山腹の木の桟道がいくつも付けられた道を登り、北岳から直接降りてきた道と出合う。
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八本歯のコル手間で最後にもう一度間ノ岳や農鳥岳の雄姿を目に焼き付ける。
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八本歯のコルを下ると、遠くかすむ富士山の姿もこれで見納めである。
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午前8時前、八本歯のコルに到着し、ここから急な階段の続く道を大樺沢まで大下りをする。
左手には日本有数の岩場、「北岳バットレス」の大岸壁が聳えている。
岸壁下部には3人のクライマーが取り付いているのが小さく見える。
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1時間ほどかけて急な道を下り、大樺沢の雪渓を渡り、雪渓横の左岸に付けられた道を二股まで下る。
9:50、二股で草スベリからの道と合流する。
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土曜日ということで、続々と登山者が登ってきて、すれ違いに思わぬ時間が費やす。
二股から樹林帯に入り、2、3度沢を渡り返し、ゆるくなった登山道を下り、11:50、やっと一昨日出発した広河原に帰着する。
吊り橋を渡って、登ってきた北岳を懐かしく振り仰ぐ。
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12:20の北沢峠行のバスに乗り、北沢峠で仙流荘行に乗り換えて、午後2時全員無事に仙流荘前の駐車場に帰り着く。
仙流荘で3日間の汗を流し、のどを潤し、レンタカーを走らせ、午後6時過ぎに名古屋へ到着する。


今回の山行で出会った花たち

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今回は、盛夏の南アルプス北岳、間ノ岳の山行であったが、天候にも恵まれ参加者全員大した怪我もなく無事初期の目的通りの行程を歩けたことにホッとしている。
ただ、最盛期の人気の山ということで、登山者が多く、すれ違い待ちなどに時間がかかり、予定を立てるときには、あらかじめ時間を見ておく必要があることを痛感した。
私にとっては、10年ぶりくらいの北岳であったが、天候に恵まれ楽しい山行ができ、思い出に残る山行となった。
参加した仲間もそれぞれに思い出が残った山行だったと思うが、これからも南アルプスの懐の深い山々の山行を続けていっていただきたいものである。

                                 山遊人
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槍・穂高の大展望(常念岳~蝶ヶ岳)
2010/08/01(Sun)

7月31日(土)~8月1日(日)

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梅雨も明け、夏山の最盛期に入った7月最後の土日1泊で、北アルプスの槍ヶ岳や穂高岳の展望台として知られる常念岳から蝶ヶ岳縦走のテント山行に山仲間2人と一緒に出かける。

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7月31日(土)

梅雨明け後の晴天が期待される中、朝4時半に集合し、中央道を走り、豊科ICを出て、常念岳と蝶ヶ岳への登山口である三股駐車場へ7時過ぎ到着する。
4、50台は駐車することができる駐車場はすでに満車状態であり、何とか路肩に駐車場所をみつける。
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7時40分、ゲートをくぐり、三股まで20分ほど林道歩きである。
三股の登山指導所で登山届を出し、いよいよ常念岳への標高差1500mの登山道を登り始める。
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樹林帯の中の急勾配の、いやになるほどジグザグが続く道を、肩に食い込む重いザックに喘ぎながらの登りが続く。
こちらの道は急登のためか我々のほかには1パーティが登ってくるだけで、時々下山者とすれ違うだけの静かな山行ができる。
3時間ほど歩きやっと尾根上に出ると、行く手に前常念岳が樹林の間から姿を現す。
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しばらく尾根を進み、2207m標高点を通過すると、道は岩稜帯になり、大きな岩稜の重なる道を前常念岳を目指して急登する。
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出発して5時間半ほどの午後1時、岩に埋もれた避難小屋を通過し、道標もなく知らずに通過してしまいそうな三角点だけの建つ前常念岳(2661m)に到着する。
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行く手にはまだまだ遠く、高く常念岳本峰がそびえている。
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残念ながら槍ヶ岳や穂高連峰は雲に隠れて見ることはできない。
右手には横通岳や大天井岳が間近である。
前常念岳から少し登り、常念小屋の建つ常念乗越への巻き道を通るつもりでいたが、崩壊などのため数年前から通行止めになっており、しかたがないので常念岳直下まで登り、テント場のある常念乗越まで400m近く下るはめになり、1時間ほど余分に時間がかかる。
午後4時やっと乗越に着くも、すでにテント場は満杯状態である。
ふちの方の斜面にやっと張れる場所を見つけて設営する。
早速テントを設営し、夕食の支度をしていると、西の方の雲が切れ槍・穂の連峰が雲の間から姿をのぞかせる。
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小屋の方も夏山最盛期ということで、1畳に2人という大変な込み合いで賑わっている。
夜になってもあまり寒くなく、しばらく山談義をした後就寝につくも、斜面のため体がずり落ち、すぐに目が覚めてしまい、あまり寝ることができない。
夜中にトイレに起き外に出ると、槍から穂高連峰がくっきりと月夜に浮かび明日の晴天が約束される。


8月1日(日)

朝4時半に起床し、外に出ると薄明かりの中、槍・穂高連峰が一点の雲もない黎明の空にくっきりと聳えている。
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朝食の準備やテントの撤収をしているうちに朝日があたりだし、刻々と連峰に赤みが増してくる。
久しぶりに見る槍・穂高の大展望である。
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本日登る常念岳も朝日に輝きだす。
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すっかり明るくなったテント場の後ろには、槍・穂高が青空の下天をついて佇んでいる。
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朝食を終え、小屋前の広場に出ると、多くの登山者が出発の支度をしている。
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午前6時過ぎ、常念岳へ向けて本日の第1歩を踏み出す。
今日も長い行程が待っている。
常念岳まで400mの高度を登らなければならない。
1時間半ほどかけて常念岳の山頂に立つ。
百名山ということもあり、山頂はいる場所もないくらいの混みようである。
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山頂からの展望は素晴らしく、槍や穂高はやや雲がわき始めた中にスッキリと王者の風格で聳えている。
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北には表銀座から遠く白馬岳方面まで見渡すことができる。
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南にはこれから辿る蝶ヶ岳へと続く稜線の道が続いている。
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展望を堪能し、蝶ヶ岳へと歩みを続ける。
途中のピークではちょうどニッコウキスゲが黄色の花を付けている。
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上り下りを繰り返し、最後の250メートルほどを登り、11:20蝶槍のピークに出る。
この頃にはすっかりガスがかかり、周囲の山々は見ることができない。
ここまでの上り下りの繰り返しに結構バテ気味である。
二重山稜になった稜線をたどり、やっと12時過ぎに蝶ヶ岳山荘に到着する。
昼食を摂っていると、常念小屋から前後していた赤い帽子をかぶった25人ほどの中高年の山の会のパーティーが到着し始めたので、早々に片付けをして、蝶ヶ岳のピークに登り、下山にかかる。
三股への下山路は大滝山への分岐の近くにお花畑が広がり、色とりどりの夏の花が今が盛りである。 
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1時間ほど急な道を下って蝶沢に出て、おいしい沢の水を汲み、平坦になったまめうち平を午後3時頃通過する。
更に樹林帯を下り、力水の水場を通過して、怪獣の頭のような形をした木を見ると間もなく昨日通過した三股に16:15到着する。
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林道を下り、午後4時車がだいぶ少なくなった駐車場に全員無事たどり着く。
今日も10時間を超す長い一日であった。
途中の温泉で2日間の汗を流し、夕食を食べて、中央道を走り、午後9時半名古屋に帰り着く。


今回は久しぶりのテント山行であり、しかも常念岳への6時間以上はかかる急登のコースをとったので、登る前には少し心配をしたが、何とか三人とも登り終えることができた。
また、2日目の常念から蝶へ縦走し下山するコースも結構アップダウンを繰り返し、10時間以上かかるロングコースであった。
何とか無事下山したが、足や肩が痛く、久しぶりにハードな山行であった。
しかし、天候にも恵まれ、念願の槍・穂高の大展望を楽しむことができた。
また、テント山行であったので、込み合う小屋泊りと違ってゆっくりと仲間だけで過ごすことができた。
今後も、もう少し装備や食料などの荷物を軽くするように工夫をして、時々はテント山行も続けていきたい。

                           山遊人

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