7月8日(木)
梅雨晴れの一日、鈴鹿の愛知川で開かれた、所属する会の沢登りの研修山行に参加する。
参加者はリーダーを含めて10人で、朝7時に集合し、10人乗りレンタカーで東名阪四日市ICから朝明渓谷の駐車場へ8時前に着く。
天気は梅雨の合間の晴天で、絶好の沢歩き日和である。
猫谷を詰め、羽鳥峰峠へ出る。
雨の時期の鈴鹿ということで、途中ヒルに注意しながら歩くも、小生は手のひらに大きなヒルが吸い付いているのも知らず、他の人に教えてもらいあわてて引きはがす。
すでにかなり吸われており、血がなかなか止まらない。
一時間ほど白滝谷を下って、愛知川に9時ごろ着く。
昨日の雨でもっと濁っているかと思っていたが、水は割合に澄んでいる。
沢靴に履き替え、簡易ハーネスを付け、沢歩きの準備をして上流に向けて歩き出す。
このあたりは水量はそんなに多くなく、せいぜいひざ上までである。
泳ぐところも一か所あるということであったが、水量がそんなに多くなく、今日は泳がずとも通過できる。
時々ゴルジュ(廊下)状のところをへつったり、わざとザックを付けて肩ぐらいまでの深みに入ってみたりしながら上流を目指す。
途中にはザイルにつかまって降りるところもある。
1時間ほどで愛知川で一番有名な天狗の滝に到着する。
以前見た時よりも滝壺が小さくなっているように感じられる。
さすがにこの滝は通過することができず、高巻いて上流に出る。
途中には腰を超えるような水深のところもある。
2時間ほど歩き、ヒロ沢出合を過ぎ、やや淵になったところで昼食とする。
ここは背も立たないくらいの深みがあり、岩の上から飛び込んで泳いだりして遊ぶことができる。
昼食後、ゴーロ状の広くなった河原を歩き、最後の大トロを高巻いて下水晶谷出合に出る。
今日の沢登はここまでである。
ここには以前から橋が架かっていたが、今は傾き危険なため通行禁止になっている。
下水晶谷を登って中峠に出て、急な伏木谷道を下り、午後3時に朝明に到着する。
念のため靴の中を調べるとやはりヒルを持ってきた人もいる。
帰りに日帰り温泉に立ち寄り汗を流して、午後6時名古屋へ帰る。
今日の沢登り研修は、夏に行く奥黒部での沢登りの訓練を兼ねた研修であった。
水がそんなに多くなく、ザイルを使用するようなところはなかったが、ヘツリや渡渉の仕方など沢登りの基本技術を指導してもらい、非常に勉強にもなり、楽しい沢歩きであった。
愛知川は、以前紅葉の時期に歩いたことがあるが、素晴らしい紅葉と渓谷美に出会うことができ、名古屋から手近に来ることができる貴重な渓谷である。
今回は夏場の沢歩きの楽しさを満喫した山行であった。
山遊人