11月7日(土)
鈴鹿の御在所岳藤内沢で行われた所属する会の研修山行で、トレッキングシューズでの岩場歩行研修に参加する。
岩場歩きの特徴やフリクションの活用、スリングや補助ロープを使った懸垂下降などを体験する。
(GPSの軌跡をカシミールを利用して1/25000地形図に落しました。深い谷のため、正確に取れていないところもあります)
朝7時に集合し、指導スタッフも入れて参加者26名で、マイクロバスで東名阪道を走り、鈴鹿スカイラインの裏道登山道入り口まで行く。
昨年9月の集中豪雨で通行止めになっているスカイラインも、現在は旧近鉄山の家の駐車場まで入れるようになる。
トンネル手前から裏道登山道に入り、ストレッチをした後、リーダーから本日の研修山行の諸注意を聞く。
岩場歩きは初めての人が多く、皆真剣な表情で聞き入っている。
9:00北谷に沿った裏道を藤内小屋に向かって歩き始める。
昨年の豪雨以来初めて来た北谷は、まだ豪雨の詰め跡がひどく、流木や大きな岩がゴロゴロしており土石流のすさまじさを感じさせる。
30分ほど歩いて藤内小屋へ着く。
ボランティアの皆さんなどの手によって、小屋の再建は急ピッチで進められているが、1階部分の破壊はひどく、まだまだ時間がかかりそうである。
近くにはモンベルの小屋?か、小さなログハウス風の小屋も建築中である。
小屋で休憩した後、岩の重なる北沢を藤内沢に向けて歩いていく。
10時過ぎ裏道と別れて藤内壁の岩場への道を藤内沢に入る。
第1ルンゼ入口のテスト岩の前で、研修準備のため簡易ハーネスを着ける。
ここで、2班に分かれテスト岩を登ったり、第1ルンゼ下部で懸垂下降の練習をしたりする。
肩がらみの懸垂下降(姿勢いいです)
足が届かない!
事前研修を受けてはいたが、いざ実際にやってみると、始めのうちはなかなかうまくいかない。
懸垂下降で下るときに身体を振られてしまったりするが、段々と皆慣れてくると何とかできるようになる。
指導を受けながら、皆熱心に何度も繰り返し練習をする。
何事も、経験、反復練習が大切である。
昼過ぎまで練習を続け、午後1時前に藤内滝を巻いて藤内沢を詰めていく。
かなりの急こう配で、浮き石を落とさないよう注意しながら緊張した登りが続く。
サブリーダーの余裕の笑顔 ヤグラ尾根下部から第3ルンゼに入り、鋸岩下部の最後の一枚岩の難所をこなすと、やっと午後3時過ぎにロープウェー山上駅近くの中道の下に出る。
ここでまた、ほとんど手がかりのない岩の登行訓練である。
靴のフリクションの効かせ方がポイントである。
最後に練習岩の上で皆で記念撮影をする。
皆今日の厳しい訓練を無事こなし、満足そうな顔である。
一般登山者や紅葉を見にロープウェーで上がって来た観光客でにぎわう中道に出て、夕やみ迫る中をバスの待つスカイラインの駐車場まで下る。
途中鎌ヶ岳方面が夕焼けに霞み幻想的である。
暗くなりかけた午後5時15分やっと駐車場へ下りる。
途中日帰り温泉で汗を流し、午後7時半無事名古屋へ帰着する。
今日の研修山行は、私にとっては未経験の体験であり、行く前から不安と期待が入り混じっていたが、岩登りとは言わないまでも、岩場歩きや懸垂下降などの基礎的な技術やスリング、カラビナ等の使い方などを実地に学ぶことができ、これからの山行のためにとても勉強になった。
今後も機会があれば、更に技術を学び体験を重ねて安全登山に心掛けたいものである。
指導者や参加者の協力、努力のおかげで、全員事故もなく無事研修を修了することができた。
最後に、リーダー始めスタッフの方々には初心者の多い私たちに懇切丁寧にご指導いただき、感謝申し上げたい。
山遊人