8月28日(金)~29日(土)
8月もあとわずかとなり、今年の夏山シーズンも終わりに近づいた。
今年はどこも梅雨明けが遅く、夏山の天候も不順であった。
8月最後の山行にと、1泊で北アルプスの蝶ヶ岳から常念岳縦走を計画する。
この常念山脈は梓川を隔てて穂高連峰と対峙し、穂高や槍の大展望で知られるところである。
学生時代に、燕岳から蝶ヶ岳まで縦走したり、正月に上高地から冬の蝶ヶ岳に登ったりして以来の山行である。
コースタイム
8/28 三股登山口駐車場9:08 → 9:20三股分岐 → 9:45力水9:51 → 10:55まめうち平11:00 → 11:55蝶沢12:20 → 13:35最終ベンチ13:45 → 14:15蝶ヶ岳ヒュッテ(泊)
8/29 蝶ヶ岳ヒュッテ6:35 → 7:45蝶沢 → 8:30まめうち平 → 9:00力水 → 9:55三股登山口駐車場
8月28日(金) 前日の天気予報では、低気圧が日本海を通り、それから延びる寒冷前線が本州を横切るということで、天候が心配されたが、天気が悪い場合は蝶ヶ岳だけで引き返すつもりで、いつもの仲間2人と一緒に、朝5時半名古屋を出発する。
天候は、名古屋では晴れていたが、信州へ近づくにつれ曇ってくる。
しかし、松本のあたりからは常念山脈は仰ぎ見ることができる。
豊科ICを出て、蝶ヶ岳山麓の三股駐車場へ9時前に到着する。
ここの駐車場は50台は停められそうな立派なものであり、トイレも設置されている。
既に30台ほどが停まっている。
前方にはこれから登る蝶ヶ岳が聳えている。
ゲートの横から林道に入り、15分ほどで登山案内所のある三股に着く。
ここから登山道に入り、少し先から蝶ヶ岳と常念岳へ行く道が分岐している。
沢を吊橋で渡って、30分ほど登ると、力水という水場に着く。
ここが最後の水場と記されているので、水筒に水を満たす。
しばらく水平な道を行き、道が登りにかかると右手に沢を隔てて常念岳から前常念岳の稜線が見えてくる。
しばらくの急登でまめうち平という休憩地に着く。
また道は山腹を巻くように緩やかに登り、蝶沢の源流あたりに出る。
蝶沢は、このあたりでは水は全く流れていない。
ここで、昼食をとり、しばらく休憩する。
このあたりからは常念岳がますますせりあがって雄大に見える。
ここから道は最後の急登となり、一気に400m以上の登りとなる。
道脇のアキノキリンソウやトリカブトなどの花に励まされながら、息を切らして高度を稼ぐ。
1時間半ほどの登りでやっと2500mの最終ベンチに到着する。
ここからは傾斜も緩くなり、ハイマツの中をしばらく登ると、大滝山への分岐に出る。
このあたりの斜面はまだお花畑がきれいで、ガスの中に色とりどりのお花が咲いている。
すぐに稜線に出るとガスで視界はほとんどきかない。
蝶ヶ岳ヒュッテの小屋がガスの中にぼんやりと見え、14:15やっと本日のねぐらに到着である。
本日の宿泊者は50人前後とそんなに多くなく、2段ベッドの上の階で、一人1枚のふとんで寝ることができる。
しばらく昼寝をした後、小屋から5分ほどの蝶ヶ岳の最高点へ登ってみる。
ガスが濃く、風も強く、明日の天気はあまり期待できそうにない。
今日常念岳から縦走してきた人の話では、すごい風で大変であったらしい。
夕食を食べたあと、早々にふとんに潜り込む。
夜中に風の音が強く、何度も目が覚める。
8月29日(土)
朝5時ごろ目覚め、外を覗くも、相変わらずガスが濃く、風が強い。
おまけに小雨も降っており、常念岳まで行っても展望もきかないので、縦走は中止し、そのまま下山することにする。
他の登山者は早く出かけてしまうが、我々はゆっくりと6時半に小屋を出発する。
途中天候は回復しそうになく、雨の中を黙々と歩き下山する。
夏休み最後の土曜日であるが、天気が悪いせいか登ってくる登山者もあまり多くない。
3時間20分かけて三股の駐車場に9:55到着する。
近くの蝶ヶ岳温泉で汗を流し、午後4時前に帰名する。
穂高、槍の大展望を期待しての山行であったが、あいにくの天候で、展望を得ることができず、また、常念岳への縦走もかなわなかった。
一緒に行った二人は初めての蝶ヶ岳山行であったので、あの素晴らしい展望を是非見せてやりたかった。残念である!!
また、機会があったら展望を求めて出かけたいものである。
天候がよければ目にすることができる穂高から槍ヶ岳の大展望(インターネットからお借りしました)
途中で見かけたランの一種(何の花かわかりますか?)
山遊人